米疾病対策センター(CDC)の12日の発表によると、国内の新型コロナウイルス感染者数は11日時点で52万5704人と、前日から3万3288人増加し、50万人を突破した。死者は2万2000人に迫った。 この週末はイースター(復活祭)休暇で連休となっているが、大半の州で不要不急の外出や大規模集会が制限される中、多くの国民が自宅で過ごした。 食肉大手のスミスフィールド・フーズは12日、従業員の感染を受けてサウスダコタ州の工場を一時閉鎖すると発表。ケン・サリバン最高経営責任者(CEO)は「工場が稼働しなければ食料品店が商品をそろえることは不可能だ」とし、食料品店への供給が「危険なほど限界に近付いている」と警鐘を鳴らした。 米国は新型コロナ感染症による死者がイタリアを上回って世界最多となった。1日当たりの死者は4日連続で約2000人に上っている。 死者が増加する一方で、トランプ大統領は経済活動の再開時期を探ろうとしている。 全米42州でここ数週間に導入された外出制限などの措置は商業活動に大きな打撃を及ぼしており、事業の閉鎖や渡航制限をいつまで継続できるか疑問が生じている。 失業保険申請件数も過去3週間で合計1678万件に上っている。 米食品医薬品局(FDA)のハーン長官はABCの番組で12日、トランプ政権が5月1日をめどに外出制限の緩和を目指していることを明らかにした。ただ、目標通りに制限を緩和できるか判断するのは時期尚早として慎重な姿勢も示した。 同長官は「トンネルの終わりに光が見える」としながら、「公衆の安全と国民の健康が第一だ。このことが最終的に決定を左右しなければならない」と強調した。 米国の公衆衛生専門家や一部の州知事はこのところ、新型コロナとの闘いが転換点を迎えつつあるとの見方を示している。 米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は、ニューヨーク州で入院者や集中治療室での治療を必要とする人などが減少していることに言及し、慎重ながらも楽観していると述べた。 同所長はCNNで「峠を越した後、非常に急速な減少が見られることを願う。そうすれば、いかにそれを維持するか検討を始めることが可能になる」と語った。 その上で「例えば5月などと突然決定して(経済の)スイッチを入れれば、大きな問題になりかねない」とくぎを刺した。 ファウチ所長ら専門家は、経済活動の再開には広範囲で検査を実施することが鍵になるとしている。そうした検査には、ウイルスにすでに感染した人を特定する抗体検査も含まれる。こうした人は仕事に復帰しても安全な可能性がある。 ただ、FDAのハーン局長は市場に出回っている抗体検査キットの一部はFDAの審査を受けておらず、精度が不十分な可能性もあるとの見方を示した。 米政府の新たなデータによると、外出制限が実施後わずか30日で解除された場合、夏場に感染が急増することが予測されるという。 *内容を追加します。[ニューヨーク/シカゴ/ロサンゼルス ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・封鎖解除後のコロナ「震源地」武漢はこうなった ・新型コロナウイルス感染症で「目が痛む」人が増えている? ・猫のコロナ感染率は15%――「人→猫」「猫→人」感染は? ・気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること  ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年4月21日号(4月14日発売)は「日本人が知らない 休み方・休ませ方」特集。働き方改革は失敗だった? コロナ禍の在宅勤務が突き付ける課題。なぜ日本は休めない病なのか――。ほか「欧州封鎖解除は時期尚早」など新型コロナ関連記事も多数掲載。