米国立衛生研究所(NIH)傘下の米国立アレルギー・感染症研究所のファウチ所長は14日、新型コロナウイルス感染拡大でほぼ休止状態となっている米経済活動を5月1日に再開するというトランプ大統領の目標は「やや楽観的過ぎる」との認識を示した。 米政権の新型コロナ対策チームの一翼を担うファウチ所長はAP通信とのインタビューで、経済活動の再開に当たり「有効かつ信頼できる体制を整える必要があるが、その状況にはまだ至っていない」とし、5月1日に再開を目指す目標は「やや楽観的過ぎる」可能性があると語った。さらに経済活動の再開は全米で一斉に行うのではなく、地域ごとに段階的に実施する必要があると強調した。 ファウチ所長はまた、新型コロナ感染拡大防止に向けたソーシャル・ディスタンシング(社会的距離)などの一連の措置緩和前に、検査や追跡体制を十分に整える必要があると述べた。 トランプ氏は、新型コロナ感染拡大を防止するために導入した国民向けの行動指針の適用期限を4月末までに延長しており、一部地域では5月1日をめどに再開したい考えを示唆している。 また、13日には米経済活動の再開時期は各州の知事ではなく、自身が決定すると表明した。 これに関し、米国内で感染状況が深刻となっているニューヨーク州のクオモ知事は14日、「トランプ大統領が私の州の市民の公衆衛生を脅かす方法で経済再開を命じれば、私は従わない」と反発した。 ニューヨークをはじめ北東部7州の知事は13日、経済活動の段階的な再開と外出制限の緩和に向けて、連携して戦略を策定することで一致。カリフォルニアなど西部3州も同様の連携で合意した。 トランプ氏は14日のツイッターへの投稿で、クオモ知事を個人攻撃したほか、民主党の知事ら全般に対する批判を展開。指導者への反逆だとして取り合わない姿勢を示した。 ロイターの集計によると、米国で確認された新型コロナウイルス感染症による死者は14日、累計で2万5700人を突破した。感染者も60万人を超え、他国に比べ少なくとも3倍の水準に達した。 *内容を追加しました。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・新型コロナウイルス対応で際立つ小池都知事の存在感 差を付けられた安倍首相 ・新型コロナ危機は与党に味方した? 韓国総選挙 ・夏には感染は終息する、と考えていいのか? ・気味が悪いくらいそっくり......新型コロナを予言したウイルス映画が語ること  ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年4月21日号(4月14日発売)は「日本人が知らない 休み方・休ませ方」特集。働き方改革は失敗だった? コロナ禍の在宅勤務が突き付ける課題。なぜ日本は休めない病なのか――。ほか「欧州封鎖解除は時期尚早」など新型コロナ関連記事も多数掲載。