<「1人1個」などの購入制限を設けても、グループで購入して転売しようとするケースは後を絶たない> オーストラリア南部のスーパーチェーン「ドレイクス」の取締役ジョンポール・ドレイクは、今月8日にYouTubeに動画を投稿し、さらに地元ラジオ局の番組に出演して、トイレットペーパーをグループで大量に購入していた「転売屋」への怒りをぶちまけた。 「昨日、32ロール入りトイレットペーパー150パックと、1リットル入りハンドサニタイザー(手指の消毒液)150個を返品したいと言ってきた客がいた。ふざけるな、と言ってやった」と、ドレイクは動画でカメラに向かって中指を立てた。 さらにドレイクは、地元ラジオ局「ABCラジオ・アデレード」の番組にも出演し、その客がネットオークションサイト「eBay」のアカウントで転売ができないため返品しようとしてきた、と説明した。 「話しているとその客は、自分のeBayアカウントが閉鎖され、転売で暴利を得られないから、と言うのだ」とドレイクは語った。客が返品しようとした商品の総額は約1万ドルに上るという。 投稿動画で大量買いの客を告発するドレイク(5:20〜) 新型コロナウイルスの感染拡大によって、「パニック買い」は今や世界中に広がっている。各国で外出禁止や隔離措置が実施され、多くの人がトイレットペーパーや消毒液を買いだめする必要があると考えている。 パニック買いの発生や様々な商品の買いだめに対応して、ドレイクスをはじめ多くのスーパーマーケットが、「1人あたり何個」といった商品の購入制限を設けている。しかしドレイクによると、今回返品しようとした客はその制限を回避する「抜け道」を使っていた。 「1人1個しか買えなかったので、この客はグループで商品を買っていた」と、ドレイクはラジオ番組で語った。「つまり150回に分けて買ったのだ。全く恥知らずな行為だ」 ===== 「ドレイクスでは、こうした行為(グループによる購入)があるため、客が必要以上に購入しないよう注意しなければならなくなった。対応に苦慮している」とドレイクは話している。 こうした事態は3月初め、オーストラリアとニュージーランドで最大のスーパーチェーン「ウールワース」でも起きた。各店舗でパニック買いが増加したため、同社は客に対して返品方針の変更を告知するチラシを配布した。 「2020年3月11日水曜以降、方針変更の告知があるまで、ウールワースで購入した特定の商品について『要らなくなった』という理由だけでの返品は受け付けない」と、告知には書かれている。対象の商品は、トイレットペーパー、鎮痛剤、除菌シート、ハンドサニタイザーなどだ。 米ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、オーストラリアでは17日時点で、COVID-19(新型コロナウイルス)の感染者数が6462人に上り、63人が死亡している。