愛知県の大村秀章知事は、新型コロナウイルス感染患者を受け入れた県内の医療機関に対し1人につき最大400万円を交付することや、自動車産業の下請けが多い中小企業向けに4000億円の新たなつなぎ融資を用意することを明らかにした。患者1人当たりの交付金は、福岡市の例があるが、都道府県としては初めて。 大村知事はロイターのインタビューで「一番大事なのは医療。医師から本当に病院の経営が苦しい、看護師にボーナスが払えない、何とかしてほしいと言われ、病院の支援をしなければいけないと思った」と述べ、交付金は医療スタッフの手当てや感染を防ぐため帰宅せずホテルに宿泊する医師などの費用に使ってほしいと語った。 愛知県は「医療従事者応援金」として、コロナ患者を受け入れた病院に、患者の症状に応じ入院患者1人当たり、軽症・中等症の場合100万円、人工呼吸器装着またはICUで対応した場合は200万円、ECMO使用の場合は400万円を支給する。1月にさかのぼって交付される。 愛知県は早い段階でスポーツジムなどから集団感染が発生したが、その後PCR検査の迅速な実施で軽症者を発見、入院させることでその後の感染の爆発的拡大を防いだ。22日時点の陽性者数は443人だが、その9割以上が軽症だという。 自動車産業支える中小につなぎ融資 愛知県は、トヨタを中心に自動車産業のサプライヤーである中小企業を多く抱える。トヨタは5月の国内自動車生産を計画比半減させる生産調整を行うと22日報道された。 減産が愛知県経済に与える影響について大村知事は「自動車産業は愛知県の経済どころか日本経済の屋台骨。その自動車産業の中でも国内生産を目いっぱいやっているのはトヨタ」だとし、「5月は生産を半分にするので、それはなかなか厳しい」と述べた。 県はトヨタの下請けの中小企業への対策として、無利子無担保のつなぎ融資資金を3月の2000億円に加え、新たに4000億円準備する。 知事は「雇用対策については全面的に支援する。中小企業への融資対策は我々が全力でやっていく」と述べ「経済は長期化すると大変だが、一日も早く反転攻勢に出られるように持っていきたい、その時に愛知県は日本一の産業県なので、日本経済を反転攻勢の時にフル回転して支えられるように準備していきたい。そのためには自動車のサプライヤーの中小企業が倒れないようにしっかり支えていく」と語った。 *インタビューは23日に行いました。 (宮崎亜巳、斎藤真理 編集:石田仁志)[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・新型コロナウイルスは日光・高温・多湿で威力弱まる=米政府研究 ・NY州民3000人検査で14%に抗体確認 新型コロナウイルス感染270万人か ・新型コロナウイルス感染症で「目が痛む」人が増えている? ・日本はコロナ危機ではなく人災だ   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年4月28日号(4月21日発売)は「日本に迫る医療崩壊」特集。コロナ禍の欧州で起きた医療システムの崩壊を、感染者数の急増する日本が避ける方法は? ほか「ポスト・コロナの世界経済はこうなる」など新型コロナ関連記事も多数掲載。