武漢ウイルス研究所(WIV)は、同研究所が「2019新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)」を製造し漏洩させたとする説を事実無根として否定した。また、ウイルスの起源について結論は出ていないとした。 新型コロナウイルス感染は同研究所が位置する中国・湖北省武漢市で最初に確認された。 科学的には新型コロナウイルスは自然発生したものとされているが、陰謀説は依然として根強い。 WIVのYuan Zhiming教授は、同研究所に対する「悪意ある」主張は「どこからともなく湧いて出た」もので、入手可能な全ての証拠と矛盾する、と指摘。「WIVには、新型コロナウイルスを設計・製造するような意図も能力もない。新型コロナウイルスのゲノム中には、人為的に製造されたことを示す情報はない」と一蹴した。 インド工科大学が、新型コロナウイルスとヒト免疫不全ウイルス(HIV)が共に類似したタンパク質を持つと指摘する論文を公表、のちに撤回したことから陰謀説に火がついたが、現在ではほとんどの研究者が、新型ウイルスはコウモリなどの野生動物が感染源だとしている。 Yuan教授は「伝染病の70%以上は動物、中でも野生動物に由来する。近年の気候変動と開発拡張により、野生動物との接触によるリスクが増大している」と指摘した。 またYuan教授は、同研究所が研究目的でコウモリから採取したコロナウイルスが事故で流出したとする説も否定。同研究所のバイオセキュリティーは厳格に守られていると述べた。 【関連記事】 ・中国・武漢市、新型コロナウイルス入院患者がゼロに 全員退院 ・優等生シンガポールの感染者数が「東南アジア最悪」に転じた理由 ・アメリカで相次ぐ病院閉鎖、コロナ患者は儲からない ・1月から中国をサイバー攻撃し、コロナの情報収集をしていた国   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。