<しかし、それ以外の原因や、再陽性が増えている理由は謎のまま> 韓国では、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)から回復した患者が「再陽性」になるケースが増えて問題になっている。容態回復後のウイルス検査で陰性と判定された(つまり完治したと見なされた)のに、その後の検査で再び陽性と判定された人の数は、韓国疾病予防管理局(KCDC)によれば、4月29日までに292人にのぼっている。 KCDC新型感染症中央臨床委員会の当局者たちは、29日に開いた記者会見の中でこの問題に言及。再陽性の判定は、必ずしも再感染を意味するものではないと述べた。 韓国の複数の報道機関によれば、同委員会の呉明燉委員長は再陽性の判定が出た原因について、「死んだ(つまり不活性化した)」ウイルスの一部が患者の細胞内に残っていて、それが検出されたものだろうとの考えを示した。 同国政府が出資している通信社の聯合ニュースによれば、呉は会見で「ウイルスが不活性化しても、検出対象のRNA(リボ核酸)が細胞の中に残ることはある」と説明。「既に死んだウイルスのRNAが検出されて、再び陽性と判定されている可能性が高い」とした上で、新型コロナウイルスには「慢性感染症を引き起こす」能力はないことが分かっているとも述べた。 再陽性者の割合がじわじわ上昇 韓国では、4月に入ってからずっと、一度回復した人が再陽性と判定されるケースが増えてきている。KCDCは17日、回復してその後の隔離も解除された後に「再陽性」となった元患者が163人確認されたと発表した。この時点で、韓国で回復後に再陽性の判定を受けた人の割合は、全体の2%をやや上回る程度だった。これが29日の発表では、成人の場合は回復した人の約2.7%、子どもでは3.4%に増えている。 KCDCが17日に明らかにしたところによれば、COVID-19から回復した患者が隔離を解除されてから再陽性と判定されるまでの期間は、人によって1日から35日。平均では13.5日程度だった。再陽性となったうちの137人を調べたところ、61人に軽い症状がみられ、72人は無症状だった(残る4人は発表時点で結果が出ていなかった)。またKCDCは、再陽性者からの2次感染は確認されていないとも明らかにした。 韓国では26日までに263人が再陽性の判定を受けており、KCDCはこの問題について今後も調査を続けると表明した。 KCDCは引き続き、「2次感染の可能性を明らかにするために、再陽性者と接触した人々の追跡を行う」と述べた。 米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によれば、29日朝の時点で、韓国の新型コロナウイルスの感染者数は計1万761人、死者は246人に達している。同国保健省の報告でもKCDCの報告でも、19日以降はこれまでで初めて、一日の新規感染者が15人を下回っている。 (翻訳:森美歩) ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年5月5日/12日号(4月28日発売)は「ポストコロナを生き抜く 日本への提言」特集。パックン、ロバート キャンベル、アレックス・カー、リチャード・クー、フローラン・ダバディら14人の外国人識者が示す、コロナ禍で見えてきた日本の長所と短所、進むべき道。