<対人距離やロックダウンの厳しい規則のせいで、これまでのようにセックスできない状態であるため、コンドームの売り上げ減につながったという......> ロックダウンの影響でコンドーム売り上げ減 新型コロナウイルス感染症の拡大防止で、人との距離を開けることが求められているが、こうした予防策のせいで、コンドームの売り上げが悪化したという。 英国に本社を構える日用消費財メーカーのレキットベンキーザー(RB)はこのほど、2020年第1四半期の決算を発表。同社の主力商品の一つであるコンドーム「デュレックス」の売り上げが若干減少したと発表した。同社の発表文によると、1月と2月の売り上げは好調だったが、コロナウイルス感染予防で対人距離の確保が叫ばれるようになった3月、売り上げが伸び悩んだという。 英国は、3月23日に外出禁止令が出されて以来、ロックダウン状態になっている。医療従事者など一部の職種の通勤や、生活必需品の調達、1日1回の運動などを除き、外出は禁止されている。同じ世帯に住んでいる以外の人と会うのも、ロックダウンの規則に反することになる。 カップルも不安からセックスの回数減 英ガーディアン紙によると、RBのラクスマン・ナラシムハン最高経営責任者(CEO)は、コロナウイルス感染予防に伴うロックダウンにより、人が親密になる機会が損なわれていると指摘。対人距離やロックダウンの厳しい規則のせいで、これまでのようにセックスできない状態であるため、売り上げ減につながったと説明した。 また、カジュアルなセックスをする人が減っただけでなく、すでに関係が安定したカップル(恋人同士や夫婦など)の間でも、不安感が増しており、セックスの回数が減少しているという。 ナラシムハン氏によると、コンドームの売り上げが特に減った地域はイタリアだ。英国でも減ったが、とりわけ若い世代のセックスの回数は、ロックダウン開始前と比べると「かなり減った」という。 ロックダウンが発表された翌日の3月24日、英首相官邸で行われた記者説明会の中でジェニー・ハリス副主任医務官は、付き合い始めたばかりのカップルの場合、付き合いを一気に進めて一緒に暮らすか、別々に隔離生活に入るか、すぐに決断する必要があると述べた。 ハリス氏はさらに、別々の家での自主隔離でしばらく会えなくなるか、一緒に暮らすか、どちらに決めたにせよ、ロックダウン解除まではそれを守らなければならない、と説明。コロナウイルス感染拡大を抑えるには、ロックダウン中は違う世帯の人とは会わずに、ルールを守ることが重要だと訴えた。 ===== 3月には最大手メーカーが世界的なコンドーム不足の警告も ガーディアンによるとレキットベンキーザーは、ロックダウンが解除されれば、コンドームの売り上げは通常通りに戻ると予測している。そのため、生産を縮小する予定はないという。ロックダウンがすでに解除されている中国では、コンドームの売り上げはすでにコロナ危機前の水準に回復したとナラシムハン氏は説明しているという。 とはいえ、デュレックスのOEMメーカーでもある世界最大のコンドームメーカー、カレックスは3月、新型コロナウイルスの影響から工場が操業停止に追い込まれたため、世界でコンドーム不足になると警告していた。 マレーシアに拠点を置くカレックスは、同国内に3つの工場がある。しかし同国では3月18日に活動制限令が出され、インフラを除く企業活動が制限された。 3月27日付のロイター通信は、27日にカレックスの工場再開の許可が出されたが、この間、3つの工場ではまったく生産できず、コンドーム1億個の生産減だったとしている。同社のコンドームはデュレックスのブランド名で市販されている他、英国の国営医療制度である国民保健センター(NHS)や国連のプログラムなどで配布されている。 3月下旬の時点で、デュレックスの広報担当者はロイター通信に対し、コンドーム不足は特に起きていないと話したという。一方でカレックスのゴー・ミア・キアットCEOは、アフリカでの人道プログラムではコンドーム不足が数カ月に及ぶ可能性があるとして、懸念を示していた。