世界保健機関(WHO)は11日、新型コロナウイルス感染拡大抑制策の緩和には、感染拡大の第2波に対する「強い警戒」が必要になるとの考えを示した。 感染拡大抑制を緩和した国では、ドイツで1人の感染者が何人に感染を広げるかを示す「再生産数」が1.1に上昇したほか、韓国では首都ソウルで新たなクラスター(感染者の集団)が発生した可能性が指摘されるなどしている。 こうした中、WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏はテレビ会議形式で実施された記者会見で、「ロックダウン(都市封鎖)措置の緩和に多くの国が動き始め、希望が見え始めている」としながらも、「極めて強く警戒する必要がある」と述べた。 その上で、ドイツと韓国は新たな感染を抑制できるとみているとし、感染の第2波防止に向けて重要とする監視体制について両国の対応を支持。対照的に「目を閉じたまま抑制策を緩和している国もある」と警告した。ただ具体的な国名は挙げなかった。 WHOのテドロス事務局長は、感染拡大抑制策の緩和は「複雑で困難」な作業になるとし、「ゆっくりと、安定的に解除していくことが肝要」と指摘。「ワクチンが開発されるまで、新型ウイルス対応では包括的な措置の実施が最も有効になる」と述べた。 WHOの感染症専門家マリア・ファンケルクホーフェ氏は「これまでのところ、新型ウイルスに対する抗体を持つ人の割合は低いことが示されている」と指摘。ライアン氏は、集団免疫の獲得で新型ウイルスの感染拡大が食い止められると見越して緩やかな措置を取っている国に対し「極めて危険な対応」と警告した。[ジュネーブ ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・東京都、新型コロナウイルス新規感染15人 保健所からの報告漏れで過去発表分に76人増へ ・コロナ独自路線のスウェーデン、死者3000人突破に当局の科学者「恐ろしい」 ・韓国・文在寅、梨泰院のクラスター発生で新型コロナ第2波に警戒感 ・中国、台湾のWHO総会参加支持したニュージーランドを非難   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年5月19日号(5月12日発売)は「リモートワークの理想と現実」特集。快適性・安全性・効率性を高める方法は? 新型コロナで実現した「理想の働き方」はこのまま一気に普及するのか? 在宅勤務「先進国」アメリカからの最新報告。