<ウイルス対策の渡航制限で離れ離れになっていたカップルがやっと会えると思ったら、国境で本物のカップル同士であることを警察に証明せよと?> デンマークでは、新型コロナ対策制限緩和の一環で、海外にいる国民のパートナーの入国が許可されることになった。ドイツおよび他の北欧諸国にいる配偶者や同棲相手、婚約者や「恋人」など、パートナーなら誰でもオーケーだ。 ただし、条件がある。「本物」のパートナーであることを証明しなければいけない。デンマーク国家警察が先ごろ公開した渡航に関する最新情報によると、「デンマーク国籍を持つ者と、少なくとも6カ月にわたってパートナー関係にあること」が入国許可の条件で、デンマーク国境で証拠を提示する。パートナーの名前や住所のほか、メールや電話のやりとりの写し、写真などが必要だ。 国境でどの程度の「証拠」を提示するかは各自の判断に任されているが、デンマークへの入国が保証されているわけではないという。 「入国を許可するかどうかは、国境で総合的に判断する」と、警察は言う。電話やメール、SNSのやりとりだけによるバーチャル恋愛関係は認められない。 パートナー同士のプライベートなやりとりを見る権利が警察にあるのか、という批判もある。デンマークの法務大臣ニック・ヘケロップはこれに対し、実際にパートナー関係である旨の文書があれば足りると、地元テレビ局に対して述べた。まだ確認は取れていない。 <参考記事>コロナで破局?ベビーブーム? 「自宅待機」で変わるパートナー関係 外国人旅行客をどう受け入れる? ヘケロップはデンマークの放送局TV2の取材に対して、「自分はパートナー関係にあると申告し、その内容を書面で提出してもらえば、それで十分だ」と述べたと、現地時間5月25日に複数の地元メディアが報じた。本誌ではデンマーク議会の担当者に連絡を取り、この新たな措置に関する追加の情報を求めたが、記事公開時までに返答はなかった。 デンマークでは、新型コロナウイルスの感染者や死者数の減少を受けて、経済活動や市民の移動が徐々に解禁されている。他国からデンマークへの渡航制限緩和は、なかでも議論を呼ぶ問題だ。メッテ・フレデリクセン首相が自身の公式フェイスブックページで公開した5月20日付の発表によれば、渡航制限緩和の詳細は29日に公開する予定だという。 <参考記事>「集団免疫」作戦のスウェーデンに異変、死亡率がアメリカや中国の2倍超に 「私たちのすばらしい国に再び観光客を迎えることを心待ちにしている。また、デンマークにとって、観光業が大きな存在だ」と、フレデリクセンは記す。「もちろん『無条件で』国境の通行を認めれば、新たな感染の連鎖を引き起こすリスクがある。難しい問題だ」 (翻訳:ガリレオ) ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年6月2日号(5月25日発売)は「コロナ不況に勝つ 最新ミクロ経済学」特集。行動経済学、オークション、ゲーム理論、ダイナミック・プライシング......生活と資産を守る経済学。不況、品不足、雇用不安はこう乗り切れ。