<新型コロナウイルス感染拡大によって、世界各国は、サプライチェーンの再考を迫られているが、インドが製造業振興策を強化している......> 中国は、2000年代以降、「世界の工場」の地位を確立し、サプライチェーンの生産拠点として重要な役割を担ってきた。しかしながら、2018年から続く米中貿易摩擦に加え、2020年1月以降の新型コロナウイルス感染拡大によって、世界各国は、サプライチェーンの再考をますます迫られている。 2月には、中国の製造業の景況感を測る「中国製造業購買担当者景気指数(PMI)」が35.7となり、好不況の目安とされる50を大きく下回って過去最悪を記録した。2020年第一四半期の実質経済成長率も対前年同期比6.8%減と大幅に落ち込んでいる。 製造業振興策「メイク・イン・インディア」を強化 新型コロナウイルスの感染者数が11万人を超えたインドは、3月24日から全土で都市封鎖(ロックダウン)を継続する一方で、5月12日、インドの国内総生産(GDP)の10%に相当する20兆ルピー(約28兆円)規模の新たな経済対策を発表した。 財政面の支援にとどまらず、税制改正や規制緩和によって企業活動を後押しし、投資を呼び込み、モディ政権下で2014年から推進してきた製造業振興策「メイク・イン・インディア」を強化して、低迷する国内経済の回復を目指す。 ナレンドラ・モディ首相は、インド国内で1日20万枚の医療用N95マスクが生産されていることを例に挙げて、現在の危機を新たな機会に変えるよう国民に説くとともに、各地域の製造業やサプライチェーンを改めて重視し、「今こそ、インドの各地域で製造される商品を世界に広めるときだ」と強い意欲を示している。 PM Modi's address to the Nation on COVID-19 | 12th May 2020 | PMO インド紙「ビジネス・スタンダード」によると、インドの電子機器製造業の規模は2018年時点で4兆5800億ルピー(約6兆4120億円)で、世界全体の3.3%にとどまっている。 インド政府は、2019年2月に承認された「国家電子産業政策(NPE2019)」において、電子機器の売上高を2025年までに4000億ドル(約42兆9800億円)にまで拡大させることを目標に掲げている。 電子機器製造に関する新たなインセンティブプログラムを発表 2020年4月には、電子情報技術省(MeitY)が、インドでの電子機器製造に関する新たなインセンティブプログラムを発表。そのうちのひとつ「生産連動型優遇策(PLI)」では、総額4100億ルピー(約5740億円)を投じ、メーカーに対して、2020年8月1日から5年間、インドで製造された製品の売上高の増加分の4〜6%を補助金として支払う。国外のメーカーを積極的に呼び込むことで、国内のインフラやサプライチェーン、物流の整備など、インドの製造業が抱える課題の解消にもつながると期待を寄せている。 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴って、中国に依存した既存のサプライチェーンは、今後、大きく様変わりしていくかもしれない。 ===== Foreign Media Says Modi's MAKE IN INDIA Will Turn India Into A Global Manufacturing Hub