コロナウイルスの感染経路に関する研究結果をまとめたレビューによると、少なくとも1メートルの対人距離確保と、マスクおよび目を保護する防護具の着用が、COVID─19(新型コロナウイルス感染症)のリスク抑制に最善の策であることが分かった。 頻繁な手洗いや適切な衛生管理も非常に重要だが、すべての対策を講じてもリスクを完全に取り除くことはできないことも示された。 英医学誌ランセットに掲載された今回のレビューは、コロナウイルスによって引き起こされるCOVID─19、重症急性呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)の感染対策について16カ国で行われた172の研究の結果をまとめたもので、コロナウイルスの感染経路に関するレビューとしてはこれまでで最大規模。 COVID─19対策を巡り時に矛盾する助言を行ってきた各国政府や保健機関の指針として役立つ可能性がある。 COVID─19は通常、せきなどで出た飛沫が直接または物の表面を介して目、鼻、口から体内に入り、広がることが示されている。 今回のレビューでは、少なくとも1メートルの物理的距離を確保することでCOVID─19が広がるリスクが低下し、2メートルの距離を確保すればさらに効果的であることが分かった。マスクや目の防護具の着用については、予防効果を高める可能性があるものの、物理的距離の確保ほど明確な証拠は得られていないと結論付けた。 研究者らは、レビューを行った研究の多くはSARSとMERSに関するものだったため、COVID─19への適用には限界があるとも指摘した。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・東京都、新型コロナウイルス新規感染13人 再び2桁台に ・検証:日本モデル 西浦×國井 対談「日本のコロナ対策は過剰だったのか」 ・なぜブラジルは「新型コロナ感染大国」へ転落したのか ・WHOに絶縁状、トランプの短気が招く「世界公衆衛生危機」の悪夢   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年6月9日号(6月2日発売)は「検証:日本モデル」特集。新型コロナで日本のやり方は正しかったのか? 感染症の専門家と考えるパンデミック対策。特別寄稿 西浦博・北大教授:「8割おじさん」の数理モデル