世界保健機関(WHO)の米州事務局である汎米保健機構(PAHO)のエティエンヌ事務局長は30日、中南米地域では新型コロナウイルスの感染予防対策が維持されなければ、感染による死者が10月までに43万8000人に達する可能性があると警告した。 ロイターのデータによると、同地域での死者は現在11万3844人で、世界の約5分の1を占める。 事務局長は、米州が世界での新型コロナ感染の震源地となっており、同地域全体では死者は10月1日までに約3倍の63万7000人に上る可能性があるとした。その上で、このモデル分析を文字通りに受け取るのではなく、計画策定の指針とするよう促した。 現在の状況下では、チリとコロンビアで7月半ばまでに感染のピークが見込まれるとする一方、アルゼンチン、ブラジル、ボリビア、ペルーでは8月まで、コスタリカは10月までピークは見込まれないとした。 事務局長は、感染拡大抑制に向けた規制の緩和を急ぐ国や州、都市は新規感染者の急増に見舞われる恐れがあると警告。「新型コロナとの闘いにおいては油断が大敵だ」と述べた。 米国については、ワシントン州とニューヨーク州で新たな感染者と死者が少なくなっているが、27の州で急増していると指摘。 また、一部のカリブ諸国地域は感染拡大を完全に封じ込め、新規感染者が数週間報告されていないものの、今後数カ月は警戒を続ける必要があるとした。 経済の再開は単に渡航制限と外出禁止措置を停止するという問題ではなく、十分な検査と濃厚接触者の追跡が必要になると強調した。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・東京都、新型コロナウイルス新規感染54人を確認 6月の感染者998人に ・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ ・今年は海やプールで泳いでもいいのか?──検証 ・韓国、環境対策で包装材削減に向けた「セット販売禁止法」で大混乱 発表2日で撤回へ.   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)