香港警察は2日未明、6月30日に施行された「香港国家安全維持法」への抗議活動で警察官を襲撃し負傷させた疑いで、24歳の男を空港で逮捕した。 1日に行われた抗議活動で、警察は催涙スプレーや放水銃でデモ隊の排除に乗り出した。また、ツイッターで腕から血を流している警官の写真を投稿、「デモ隊が鋭利なもので」切り付けたとした。犯人は逃走し、周りの人は警官を助けなかったという。 警察当局の報道官はロイターに、逮捕された男が香港を去ろうとしていたのか、空港の職員なのかは明かさなかった。 香港紙・蘋果日報は匿名筋の話として、容疑者は深夜に出発するロンドン行きのキャセイ・パシフィック航空便に搭乗していたと報じた。 ある目撃者は、離陸の約10分前にキャセイ便の搭乗口の近くに警察の車両3台が現れ、10人前後の機動隊員が機内まで駆け上がったと語った。 キャセイ・パシフィックからコメントは得られていない。 香港の梁振英・前行政長官は1日、香港国家安全維持法違反を逃れようとする者の逮捕を支援した人に対して50万香港ドル(6万4513米ドル)の報奨金を出すとフェイスブックに投稿した。支援者の匿名性は守られると説明した。 警察当局は1日、違法集会などの疑いで370人前後を逮捕したと公表。そのうち10人は国家安全法違反だとした。 国家安全維持法は、国家分裂、政権転覆、テロ活動、外国勢力との結託の4種類の活動を犯罪行為と定め、最高刑として終身刑を科す。 2日付の中国共産党機関紙、人民日報は論評で、香港国家安全維持法の成立は「繁栄と安定」をもたらすと評価。「国家の安全を守る際に存在する法律の抜け穴が、香港社会に重い代償を払うことを余儀なくしているという事実に、我々は向き合う必要がある」と指摘した。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・国家安全維持法施行された香港、返還23周年迎える 当局は治安対策 ・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ ・世界最大の中国「三峡ダム」に決壊の脅威? 集中豪雨で大規模水害、そして... ・韓国、環境対策で包装材削減に向けた「セット販売禁止法」で大混乱 発表2日で撤回へ.   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年7月7日号(6月30日発売)は「Black Lives Matter」特集。今回の黒人差別反対運動はいつもと違う――。黒人社会の慟哭、抗議拡大の理由、警察vs黒人の暗黒史。「人権軽視大国」アメリカがついに変わるのか。特別寄稿ウェスリー・ラウリー(ピュリツァー賞受賞ジャーナリスト)