英国の研究チームは8日、新型コロナウイルス感染症が脳の炎症や精神病、せん妄など、神経系の深刻な合併症を引き起こす可能性があるとの研究結果を発表、脳が損傷を受ける可能性について警鐘を鳴らした。 英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)の研究チームが学術誌「ブレイン」に発表した論文によると、新型コロナ患者43人に一時的な脳の機能不全や脳卒中、神経系の損傷などの深刻な症状が見られた。 新型コロナ感染症は大半が呼吸器系の疾患だが、神経科学者や脳を専門にする医師らは脳への影響を示すデータが出ているのは憂慮すべきだとしている。 UCLの研究で、脳の炎症を起こした9人の患者は希少疾患である急性散在性脳脊髄炎(ADEM)を発症。研究チームのロンドンの診療所で治療を行う患者のうち、ADEMを発症した成人患者は通常、1カ月に1人程度だが、研究期間中には1週間に少なくとも1人に頻度が上がったという。 研究を主導したロス・パターソン氏は「新型コロナ感染症は発生から数カ月しか経っていないため、これがもたらす長期的なダメージをわれわれはまだ把握していないかもしれない」と指摘。「医師は神経系への影響の可能性について認識する必要がある。早期の診断で患者の治療結果が改善するかもしれない」とした。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・科学者数百人「新型コロナは空気感染も」 WHOに対策求める ・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ ・新型コロナ、血液型によって重症化に差が出るとの研究報告 リスクの高い血液型は? ・韓国、日本製品不買運動はどこへ? ニンテンドー「どうぶつの森」大ヒットが示すご都合主義.   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年7月14日号(7月7日発売)は「香港の挽歌」特集。もう誰も共産党を止められないのか――。国家安全法制で香港は終わり? 中国の次の狙いと民主化を待つ運命は。PLUS 民主化デモ、ある過激派の告白。