米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は15日、米国は年末までに新型コロナウイルスワクチンを開発する目標を達成できるとし、中国に先を越される可能性があるとの観測には動じない姿勢を示した。 新型ウイルスワクチンを巡っては、米バイオ医薬大手モデルナが開発中のワクチンについて、米国の研究者チームが14日、初期段階の研究で安全性が示されたほか、健康なボランティア45人全員に免疫反応が見られたとする報告書を公表。モデルナは同ワクチンの後期治験を27日に開始する。 ファウチ氏はロイターのインタビューに対し、モデルナが開発中のワクチンは自然感染に似た免疫効果が得られるようにみえるため、特に有望視されていると述べた。 ワクチン開発で中国に先を越される可能性があるとの観測については、「どの国も多かれ少なかれ同じ軌道に乗っている」とし、中国が成功することを願っているとしながらも、「中国が米国よりも早く達成することはないだろう」と予想。ただ、最終的に複数のワクチン候補が成功することを望んでいるとし、「誰が一番早く開発するかについて気にしていない」と述べた。 その上で、ワクチンで免疫効果が得られたとしても、どの程度効果が継続するのかは分からないとし、「感染拡大が始まってから6カ月しか経っていないため、まだ分からないことが多い」と指摘。免疫を巡る疑問の解明には1年かかる可能性もあると述べた。 ロイターが実施した調査では、新型ウイルスワクチンの接種を受けることについて、安全性を巡る懸念を理由に米国民の約4分の1が消極的と回答した。 ファウチ氏はこうした懸念は「理解はできるが根拠はない」とし、「われわれは安全性、および科学的な公正性で妥協していない」と述べた。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・東京都、15日の新型コロナ感染165人 警戒レベル最高に引き上げ、小池知事「GoToキャンペーン再考を」 ・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ ・中国のスーパースプレッダー、エレベーターに一度乗っただけで71人が2次感染 ・インドネシア、地元TV局スタッフが殴打・刺殺され遺体放置 謎だらけの事件にメディア騒然   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年7月21日号(7月14日発売)は「台湾の力量」特集。コロナ対策で世界を驚かせ、中国の圧力に孤軍奮闘。外交・ITで存在感を増す台湾の実力と展望は? PLUS デジタル担当大臣オードリー・タンの真価。