<新型コロナウイルスの集団感染で世界中のクルーズ船が停止した後、いち早く再開したノルウェーのロアール・アムンセン号だが、ミスを犯したと船長が謝罪> ノルウェーのクルーズ船運航会社フッティルーテンは8月3日、乗員36人と乗客5人が新型コロナウイルスの検査で陽性だったことを受け、今後のすべての運航を停止すると発表した。 感染者が確認されたのは、ロアール・アムンセン号。新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)が発生し、世界各地でクルーズ船が運航停止となったなか、世界で初めて再開したクルーズ船のひとつだった。 ロアール・アムンセン号がノルウェー北部のトロムソ港に寄港した7月31日、乗員4人が病院に搬送され、新型コロナウイルス感染症の検査で陽性反応が出た。 フッティルーテンは現在、その4人のほかに、乗員32人と乗客5人も新型コロナウイルス感染症の検査で陽性が判明したことを認めている。同社によると、感染者のうち32人がフィリピン人で、それ以外はノルウェー人、フランス人、ドイツ人だという。 フッティルーテンのダニエル・シェリダン最高経営責任者(CEO)は8月3日に声明を発表し、クルーズ船の全運航を無期限で停止すると述べた。 「私たちは過ちを犯した」 「新型コロナウイルス感染症の新規感染者が現在、世界的に増加しているのを踏まえると、私たちにできる唯一の責任ある決断は、安全性に確信を持てるようになるまで、当局の要件と、私たちが自ら設定したより厳格な要件を満たせるようになるまで、すべてのクルーズを休止することだ」とシェリダンは述べた。 「乗客乗員の安全と健康は、フッティルーテンにとっての最優先事項だ。私たちは現在、できる限り手を尽くして、乗客と従業員への対応を行っている」とシェリダンは続けた。 「ノルウェー政府ならびに地元自治体の保健当局と緊密に連携し、追跡調査や情報収集、追加検査の実施、接触者の追跡にあたっている」 AP通信によると、感染が判明した乗員乗客41人は全員、トロムソにある北ノルウェー大学病院に入院している。 AP通信に向けた声明のなかでシェリダンは、予備調査によると「内部手順のいくつかで不備」が見つかったと述べた。 シェリダンは続けて、同社は「すべての手順、ならびに自社の対応におけるすべての側面について、全体的な見直しを行っている最中」であると述べた。 シェリダンは今回の集団感染について謝罪し、こう述べた。「私たちは過ちを犯した。フッティルーテンの全員を代表して、今回の事態についてお詫びしたい。責任はすべて私たちにある」 <参考記事>クルーズ船の外国人船員を忘れるな──押し付けられた危険任務 <参考記事>巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ ===== フッティルーテンは同社サイトで、ロアール・アムンセン号の乗員158人全員が検査を受けた結果、122人は陰性だったことも発表した。 フッティルーテンは、ロアール・アムンセン号の乗員4人が検査で陽性だったことが判明したあと、7月17日発と7月24日発のクルーズを利用した乗客に連絡を取ったという。2回行われたクルーズはともに、ノルウェー南西部のベルゲンを出航し、北極海に浮かぶスヴァールバル諸島を回るルートだった。 同社によると、乗客の数は1回目が209人、2回目が178人。全員が、保健当局の指示に従って自主隔離を行うという。 保健当局は、ロアール・アムンセン号がノルウェー西岸で立ち寄った各寄港地で、多数の地元住民に感染を広げたのではないかと懸念している。寄港地では、一部の乗客がクルーズ船から下りているからだ。 ノルウェーの通信社NTBによると、トロムソ当局は、ロアール・アムンセン号の乗客や同船と接触があった人は全員、保健当局に報告するよう呼びかけている。 (翻訳:ガリレオ) 【話題の記事】 ・異例の猛暑でドイツの過激な「ヌーディズム」が全開 ・台湾のビキニ・ハイカー、山で凍死 ・カナダで「童貞テロ」を初訴追──過激化した非モテ男の「インセル」思想とは ・セックスドールに中国男性は夢中 ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます2020年8月11日/18日号(8月4日発売)は「人生を変えた55冊」特集。「自粛」の夏休みは読書のチャンス。SFから古典、ビジネス書まで、11人が価値観を揺さぶられた5冊を紹介する。加藤シゲアキ/劉慈欣/ROLAND/エディー・ジョーンズ/壇蜜/ウスビ・サコ/中満泉ほか