トランプ米大統領は14日、中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)に対し、傘下の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業を90日以内に売却するよう命じた。 トランプ氏は「バイトダンスが米国の安全保障を脅かす行動をとる可能性があると確信させる確かな証拠がある」とした。 トランプ氏は今月、安全保障上の懸念を理由に、バイトダンスがティックトックを45日以内に売却しない限り、ティックトックとの取引を禁止する大統領令に署名。バイトダンスはすでにティックトックの米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドにおける事業の売却を米マイクロソフトと協議している。 今回の新たな命令により、バイトダンスにティックトック売却を迫る圧力が増すほか、トランプ政権のティックトック取り締まりが法的根拠を得ることになる。この命令で、米当局者には個人情報保護を理由にティックトックとバイトダンスの財務と情報システムを調べる権限が与えられる。 バイトダンスは14日、1億人の米国民がティックトックを利用している理由は「それが彼らにとっての娯楽・自己表現・つながりの場だからだ」と表明。引き続き、ユーザーへのサービスを提供し続ける方針を示した。 バイトダンスは2017年に米動画アプリ「Musical.ly」(ミュージカリー)を買収し、ティックトック改良版に統合した。 対米外国投資委員会(CFIUS)は昨年、この買収を巡り調査を開始していた。 ムニューシン米財務長官は14日、今回の命令はバイトダンスに「米国でティックトックあるいはミュージカリーのユーザーから入手したあらゆるデータ」を手放すことも命じていると説明。CFIUSがミュージカリー買収について徹底的に調査した結果、米国のユーザーを個人情報の搾取から守るために今回の措置を大統領に提言したと明らかにした。 これとは別にトランプ大統領は14日、バイトダンスとともに45日以内の取引禁止を発表した中国の騰訊控股(テンセント)の運営する対話アプリ「微信(ウィーチャット)」について、全面禁止でアップルの中国でのiPhone販売が打撃を受けると懸念しているか問われると、懸念を示さず「米国の安全保障に資することをする」と記者団に語った。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【関連記事】 ・中国からの「謎の種」、播いたら生えてきたのは......? ・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ ・戦略性を失った習近平「四面楚歌」外交の末路 ・世界が激怒する中国「犬肉祭り」の残酷さ   ※画像をクリックすると楽天ブックスに飛びます2020年8月11日/18日号(8月4日発売)は「人生を変えた55冊」特集。「自粛」の夏休みは読書のチャンス。SFから古典、ビジネス書まで、11人が価値観を揺さぶられた5冊を紹介する。加藤シゲアキ/劉慈欣/ROLAND/エディー・ジョーンズ/壇蜜/ウスビ・サコ/中満泉ほか