中国の王毅外相とインドのジャイシャンカル外相はモスクワで10日会談し、ヒマラヤの国境係争地帯での緊張緩和と、「平和と安定」の回復に向けた措置を取ることで合意した。 現在の状況は互いの利益に合致しないことや、双方の部隊が迅速に撤退して緊張を緩和することなどを盛り込んだ声明を発表した。 上海協力機構の会議に合わせて会談した。係争地帯では威嚇射撃を巡り互いが非難を続けていた。 中国外務省は11日、「王毅外相はジャイシャンカル外相に、発砲やその他の危険行為は双方の取り決めに違反しており、即座にそれらの挑発行為を止めることが不可欠と主張した」と声明を発表した。 また王毅外相は、国境を越えたすべての人員と装備を移動させ、緊張緩和に向け双方の部隊は「すぐに撤退しなければならない」と述べたという。 インド政府筋によると、ジャイシャンカル外相は王毅外相に対し、実効支配線への中国軍増派に懸念を表明。これに対し「中国側からは信頼できる説明はなかった」とし、度重なる中国部隊の挑発的行動は両国合意を踏みにじるものだと指摘。現状を一方的に変更しようとする試みには反撃する意向を示した。 中国共産党の機関紙「人民日報」系の環球時報は10日遅く、インドとの協議には臨戦態勢でのぞむべきとの論説を掲載した。「中国側は外交努力が失敗した場合の軍事行動に十分備えなければならない。前線の部隊は緊急事態に対応しいつでも戦える準備をすべきだ」と主張した。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます 【話題の記事】 ・中国・三峡ダムに過去最大の水量流入、いまダムはどうなっている? ・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ ・戦略性を失った習近平「四面楚歌」外交の末路 ・世界が激怒する中国「犬肉祭り」の残酷さ   ※画像をクリックするとアマゾンに飛びます9月15日号(9月8日発売)は「米大統領選2020:トランプの勝算 バイデンの誤算」特集。勝敗を分けるポイントは何か。コロナ、BLM、浮動票......でトランプの再選確率を探る。