<タイの環境相が、「ごみを持ち主に送り返す」という斬新なアイデアで、観光地のゴミ問題の解決に取り組んだ...... > 「お忘れ物です」、ごみを持ち主に返送 新型コロナウイルス感染症の流行拡大を受けて、人混みを避けて屋外の観光地を訪れたりアウトドアを楽しんだりする人が世界的に増えている。そうした場所では、ごみの問題に頭を抱えているケースも少なくないようだ。そんななか、タイの環境相が取ったごみ対策が話題になっている。 ユネスコの世界遺産にも登録されているカオヤイ国立公園で、観光客がごみを捨てていくのに辟易していたワラウット・シラパアーチャー天然資源・環境相が、「ごみを持ち主に送り返す」という斬新なアイデアで、この問題の解決に取り組んだのだ。 米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、シラパアーチャー天然資源・環境相は9月中旬、フェイスブックにこんな投稿をした。「あなたのごみを一つ残らず拾い上げて、お土産として箱に詰め、ご自宅までお送りします」。 配送用の箱の中には、公園内で集められたペットボトルやお菓子の袋などのごみが入れられている。そこには手紙が添えられており、「カオヤイ国立公園に私物をいくつかお忘れになったようです」「ご返送いたします」と書かれているという。 TOP Varawut-Facebook 野生動物を危険にさらすごみ問題 カオヤイ国立公園は、新型コロナウイルスの感染拡大を抑えるために、一時閉鎖されていた。しかし7月1日から観光客の受け入れを再開。「新しい常識」として、利用の際は事前の登録を求め、受け入れ人数は閉鎖前の3分の1に減らしているという(バンコクポスト)。 今回送り返されたごみは、公園内に捨てられていたテントに残されたものだったのだが、テントの持ち主が誰であり、ごみをどこへ返送するかを割り出すのは、探偵並みの地道な捜査が必要だったとNYTは報じている。 またNYTによると、タイでは公園でごみを投棄した場合、最長で禁錮5年と罰金1万6000ドル(約170万円)が科されることになる。今回ごみを送り返されたキャンパーらは、警察のブラックリストに登録され、今後はカオヤイ国立公園を泊りがけで利用することができなくなるという。 ===== 同公園は、東京都とほぼ同じ広さとなる2168平方キロメートルの面積を誇る。その中に、ハイキングコースやキャンプ場、ナイトサファリなどがあり、絶滅の危機に瀕した動物や、野生のゾウやトラなどが生息している。しかし観光客がごみをそのまま捨てていくため、食べ物と間違って食べてしまう野生動物が危険にさらされているという。 昨年8月には、公園内で鹿が死んでいるのが発見された。解剖したところ、胃の中からポリ袋やスプーンなど3キロ分のプラスチックが見つかった。タイの英字ニュースサイト「ザ・ネイション・タイランド」によると、これを受けてタイの国立公園・野生動物・植物保全局は、同公園内で使い捨てのプラスチック製品の使用を禁止。近隣の小売店にもプラスチックの使用やごみの管理を徹底するよう指示していたという。 Thailand deer found dead with plastic bags and underwear in stomach