1日に起きた東京証券取引所のシステム障害で、市場取引が終日売買停止となったことについて、東京証券取引所の川井洋毅執行役員は5日、「市場開設者として一義的な責任がある」との認識を改めて示した。 東京証券取引所は、今回のシステム障害に関して、株式売買システム「アローヘッド」の共有ディスク装置の1号機に搭載されたメモリに故障が発生し、自動的に2号機への切り替えが機能しなかったことが原因だと公表した。 本来ならば共有ディスク装置1号機内のメモリに故障が生じた際、自動的に共有ディスク装置2号機に切り替わるが、1日の午前7時04分時点では正常に切り替えができない設定値になっていたという。IT開発部トレーディングシステム部長、田村康彦氏は「どうしてこのような設定になっていたかは、原因を含めて現在確認している最中だ」と説明した。 日本証券取引所グループは5日付で「システム障害に係る調査委員会」を設置。東証の総合管理室総務担当室長の舞田浩二氏は、独立した立場のメンバーによる調査が必要だとし、「東京証券取引の公共性や公益性を鑑みて、利害関係を有しない独立した方々の視点から、障害発生の原因、障害発生時の対応を調査していただくことが信頼回復につながる」と説明した。調査については速やかに開催するとし、具体的なスケジュールについては明言を避けた。 東証の宮原幸一郎社長は1日に開いた記者会見で、富士通はあくまでも機器のベンダーであり「市場運営者としての責任は全面的にわれわれにある」と述べ、富士通に損賠賠償を行わない考えを示していた。責任の所在について改めて問われると、川井執行役員は「(損害賠償について)1日に説明した内容と変わらない」との考えを示した。 富士通の時田隆仁社長は5日、東京証券取引所で生じたシステム障害について「東証と共に、原因究明と再発防止に全力で取り組む」と述べた。 (浜田寛子)[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます