欧州連合(EU)首脳は、15─16日にブリュッセルで開く会議で、英国のEU離脱に伴う通商交渉について、進展が「依然として十分ではない」との見解を示す見通しだ。ロイターが入手した草案で分かった。 草案によると、激変を緩和するための「移行期間」が終了する年末が迫る中、合意できなかった場合の準備を本格化する方針でEU首脳は合意する。 EU首脳は、EU側の交渉を担当するバルニエ首席交渉官に対して、英政府と合意に向けた協議を加速するよう求める見通し。 EU首脳会議の議長であるミシェルEU大統領は各首脳宛ての招待状の中で「移行期間終了前に合意に達することは双方の利益だ」と指摘。「しかし、いかなる代価を払ってもこれができるということではない。来たる数日間は決定的だ。主要な問題には、特に、公正な競争環境、漁業権、ガバナンス(紛争処理手続き)が含まれる」とした。 EU首脳はまた、英国側に従来の離脱協定の完全な順守を要請する。 ジョンソン英首相は14日、フォンデアライエン欧州委員長と会談する予定。 あるEU外交筋は「ガバナンスに関する約束や漁業に関する進展がなければ、合意に向けた時間切れも考えられないことではない」と指摘。「つまり、ポジティブな状況でもあるが、各当事者は進展させる方法を模索するだろう。しかし、肝心なことは英国が欧州の言い値を支払おうとしないことだ」と述べた。 別のEU外交筋は「合意は依然可能だ。私はそれほど悲観的ではない」と語った。 *内容を追加しました。[ロイター]Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます