<水陸両面作戦の精鋭部隊として2017年に再編された海軍陸戦隊を視察し、国家の主権や海洋権益を守る重責を改めて強調> 中国の習近平国家主席は10月13日、広東省で人民解放軍の精鋭部隊である海軍陸戦隊(海兵隊)を視察し、「戦争の備え」に全力を注ぐよう指示した。 海軍陸戦隊は、習が指示した国防および軍隊改革の一環として2017年に再編が行われ、本誌が中国中央電視台(中国の国営テレビ局)の映像を翻訳したところによれば、習は視察の際に行った演説の中で、同陸戦隊を「水陸両面作戦の精鋭部隊」と強調した。 習が広東省を訪れた主な目的は、2014日に行われた深圳経済特区の成立40周年記念式典で演説を行うためだった。深圳は香港と境界を接しており、商業とテクノロジーの中心地である深圳を重視する姿勢を示すことには、香港国家安全維持法(国安法)に対する抗議デモに揺れる香港に対して、中国支配の利点を強調する狙いもあるとみられる。 広東省訪問計画の一環として海軍陸戦隊の視察を行った習は、軍幹部からブリーフィングを受けた後に演説を行い、陸戦隊は「国家の主権の安全や領土の一体性を守り、海洋権益や海外権益を守る重責を担っている」と述べ、その重要性を強調した。 台湾のけん制強化が目的か 習は軍の指導部に対して、海軍陸戦隊は「全身全霊で戦争に備えなければならず、高いレベルの警戒態勢を維持しなければならない」と指示。また軍のその他の部隊とより緊密に協力して、陸戦隊が統合作戦に「完全に組み込まれる」ようにせよとも指示した。 中国海軍は東シナ海で実弾演習を繰り返しているが、これは中国が「分離領土」と見なす台湾への侵攻を想定した演習とみられている。約2400万人の人口を抱え自治を維持している台湾は、中国軍のこうした動きに対抗し、西部の海岸線で敵軍の上陸阻止を想定した軍事演習を行った。 台湾国防部の最近の報告によれば、9月以降、中国軍機が台湾の防空識別圏に進入する頻度が高まっているという。 こうしたなか、アメリカのドナルド・トランプ政権は今週、台湾向けに複数の武器売却計画を推し進める考えを明らかにした。台湾の蔡英文総統にとって、これは心強い動きだろう。 しかしトランプ政権のこの決定は既に中国政府の怒りを買っており、中国外務省の趙立堅報道官は、中国政府として「正当かつ必要な対抗策を取る」と警告している。 ロイター通信によれば、アメリカが台湾に売却を計画している武器には、移動式ロケット砲システム、空対地ミサイル、F-16戦闘機用のデータセンサー、ドローンや沿岸防衛ミサイルシステムが含まれる。