<コロナ禍で世代間の格差がさらに拡大、ミレニアル世代の資産は親の世代が30代だった頃と比較すると大幅に少ない> アメリカのミレニアル世代(1981年から1996年までに生まれ、現在24歳から39歳)は、7200万人の労働力があり国内の労働人口としては最大の比率を占めるが、所有する資産は国全体の4.6%に過ぎないことが分かった。 一方、1946年から1964年に生まれたベビーブーマー世代は、ミレニアル世代の10倍の資産を保有している。若年層が年長の世代より金がないのは普通のことだが、1989年に働いていた30代のベビーブーマー世代は、平均で現在の30代のミレニアル世代の約4倍の資産を持っていた。 ミレニアル世代のうち、フェイスブック共同創設者のマーク・ザッカーバーグとダスティン・モスコビッツ、それに小売り大手ウォルマートの後継者ルーカス・ウォルトンの3人の資産の合計は、ミレニアル世代全体の資産の40分の1にあたる。 ベビーブーマー世代は、米国全体の資産の半分以上にあたる59兆6000億ドルを所有し、X世代(1965年から1980年までに生まれた世代)の28兆5000億ドルの約2倍、ミレニアル世代の5兆2000億ドルの10倍以上も持っている。 大富豪トップ50人に資産が集中 ミレニアル世代の平均年齢は現在32歳。所有する資産は米国全体の4.6%で、ベビーブーマーが同じ年齢で所有していた21%と比較するとはるかに少ない。ミレニアル世代が、ちょうど親世代のベビーブーマーが34歳の頃と同じ比率の資産を保有するには、銀行預金をあと2年で4倍にしなければならない。 世代ごとの資産状況をまとめたのは、今月ブルームバーグが発表した報告書で、この他、最も裕福な50人のアメリカ人が全国民の半数の1億6500万人分の資産を所有していることも分かった。 新型コロナウイルスのパンデミックによって、もともと大きかった米国内の資産格差がさらに悪化したことも分かった。最も裕福な50人は、2020年前半の半年間で3400憶ドルを稼いでいるが、これによって50人の総資産は2兆ドル近くに膨れ上がっている。 ===== 資産格差の1つの要因は、大多数のアメリカ人が株価上昇から利益を得ていないことだ。報告書によると、トップ1%の富裕層が企業などの株の50%以上を持っている。「アッパーミドルクラス」のアメリカ人の保有株が10%低下した一方で、上位10%の富裕層がすべての株の88%を保有していた。 連邦準備銀行の推定によると、アメリカ全体の世帯主のうち上位10%が、国全体の資産の70%にあたる77兆3000億ドルを所有している。この数値は80年代と比較すると約10%増加した。 世代格差に加えて人種格差も 一方、今年6月には、上位1%のアメリカ人が国全体の資産の30.5%を所有していたが、下位50%のアメリカ人の所有資産の比率は1.9%にまで減少していた。 ミレニアル世代は、X世代が所有する資産には追い付けずにいる。そのX世代は2018年に、現在75歳から95歳までのサイレント世代を追い越した。X世代は2016年中盤以降、純資産が倍増している。 巨大ネット企業の経営者はこぞって世界の長者番付にランク入りしている。アマゾン創設者のジェフ・ベゾスは今年、新型コロナのパンデミックで資産を64%も増やした。ベゾスの純資産は1885億ドルで、10月7日の一日で50億ドルも稼いでいる。 世代間の資産格差に加えて、アメリカでは人種間の資産格差も大きい。白人が国全体の資産の84%を所有する一方で、黒人が所有しているのは4.1%しかない。 =====