<オオソリハシシギが、北米アラスカからニュージーランドまで1万2000キロ以上を11日間かけてノンストップで飛行したことがわかった......> 渡り鳥の一種「オオソリハシシギ(大反嘴鴫)」が、北米アラスカからニュージーランドまで1万2000キロ以上を11日間かけてノンストップで飛行したことがわかった。鳥の飛行距離としては、最長記録を更新したことになる。 オオソリハシシギは、毎年、ユーラシア大陸北部やアラスカ西部で夏に繁殖し、秋になると南半球に渡って越冬する。オスの標準体重は190〜400グラムで、長距離の渡りの前には大きさが倍になることもあるが、内蔵を収縮させて、軽量化することもできる。また、長い翼や流線形の体形など、長距離の飛行に適した特性を有する。 アラスカ南西部からニュージーランドへ 今回、この大記録が計測されたのは、ニュージーランド北島のオークランド南東部テムズ湾で2019年に個体識別用タグを装着されたオオソリハシシギ20羽のうちのオス「4BBRW」だ。シギ・チドリ類の渡り鳥を研究する国際研究者ネットワーク「グローバル・フライウェイ・ネットワーク(GFN)」によると、「4BBRW」は、2020年9月16日にアラスカ南西部を出発し、アリューシャン列島を南下した後、強い東風に後押しされながら太平洋上空、高度数千メートルを飛行し、11日後にオークランド近くの湾に到着した。 オオソリハシシギ。撮影地:北海道石狩市 okumi Ohsaka-wikimedia 計測データ上の飛行距離は1万2854キロだが、誤差を考慮すると、実際の飛行距離は約1万2200キロであったとみられる。これまでの最長記録は、2007年にオオソリハシシギのメスが8.1日間かけてアラスカのユーコン川からニュージーランド北島のノース岬まで飛行した1万1680キロであった。「4BBRW」の飛行距離は、これを大きく上回っている。 11日間、食事もとらず、不眠不休 オオソリハシシギが、食事もとらず、不眠不休で長距離を移動できる仕組みについては、まだ多くの謎が残されている。南半球への渡りを終えると体重が半減し、越冬してアラスカに北上する時には、アジア大陸をただるルートを取る。 秋に南半球へ(青色)、越冬後北半球へ(赤色) スウェーデン・ルンド大学の研究チームは、2010年5月に発表した研究論文において、「オオソリハシシギは長距離の飛行中、毎時、体重の0.41%しか消費しない」ことを算出し、1万キロ以上もの長距離を飛行し続けることができる理由として「オオソリハシシギは、他の種の鳥に比べて、エネルギー消費が異常に少ない」点を指摘している。 ===== Bar-tailed godwit - New Zealand Bird of the Week