<選挙結果が判明後の混乱に備えるほか、投票システムへのハッキングに備えるサイバー部隊も投入される> 米ウィスコンシン州のトニー・エバーズ知事は29日、米大統領選投票日の11月3日、州兵を動員して投票所運営を支援することを明らかにした。 共和党現職のドナルド・トランプ大統領と民主党のジョー・バイデン前副大統領が激しく競っている今回の大統領選をめぐって、警察関係者は暴動も含む何らかの混乱が生じる可能性があるという懸念を示している。このため、全米各州で州兵部隊が動員されて、デモ行動に備えるほか、サイバーセキュリティー対策にあたったり、選挙管理の支援を行ったりすることになっている。 ウィスコンシン州知事室からの報道発表によると、同州では約400人の州兵を選挙管理の支援に動員する。新型コロナウイルスへの感染拡大によって、同州では主に高齢の住民に頼っている選挙管理の作業が深刻な人手不足に陥っている。 エバーズ知事は「新型コロナの感染者数が州全体で20万人を超える現状で、投票が円滑に行われるためには、有権者と選挙管理の双方に州兵の支援が必要だ」と述べている。 この他、ケンタッキー州でも投票所の選挙管理の支援に州兵が動員されることになっている。 投票システムのハッキングに警戒 また州兵のサイバーセキュリティー専門部隊が、コロラド州をはじめ、いくつかの州で投票システムへのハッキングの警戒にあたる。コロラド州のジャレッド・ポリス知事は10月、州兵のサイバー部隊10名に対して、ハッカーによる有権者の個人情報の漏洩に警戒する知事令を出した。 デラウェア州でも、州兵サイバー部隊20名が選挙データベースのハッキング防止策を州選挙管理担当と協力して策定している。このほか、イリノイ州、ペンシルベニア州、テネシー州、ワシントン州でも州兵が選挙システム関連のサイバーセキュリティー強化にあたっている。 また暴動など不測の事態が生じた場合に備えて、アラバマ州では州兵部隊が派遣される。27日に公表された声明によると、アラバマ州兵の選任部隊が「地元警察と協力して支援を行う」という。 ===== テキサス州では選挙日前に、州兵部隊がオースティン、ダラス、フォートワース、ヒューストン、サンアントニオの各都市に派遣される。テキサス州のグレッグ・アボット知事は28日の記者会見で、「選挙結果の判明後、暴動に発展するようないかなるデモ行動にも州兵を派遣し、適切に対応する」と述べた。しかし、州全体で何人の部隊が派遣されるかは明かさなかった。 今回の大統領選では、選挙結果が正式に決まっても、各候補の得票数が数日間、確定しないことが予想されている。連邦最高裁は28日、ノースカロライナ州とペンシルベニア州に対して、郵便投票の集計を3日の投票日以降に行うことを認める判断を示した。 ペンシルベニア州では11月6日までに到着した郵便投票を集計することが認められた。ノースカロライナ州では郵便投票の9日間の締め切り延長が認められた。