<台湾における米軍の存在が明らかにされたのは、1979年の国交断絶以来> 米海兵隊が台湾で公式に訓練活動を開始した。台湾海軍が11月9日に明らかにした。台湾軍の戦闘即応性強化を支援する目的の訓練だ。 台湾を訪れている米海兵隊特殊作戦コマンド(マリーン・レイダース)の一団が主導する水陸両用作戦の訓練について、台湾の海軍司令部は「定期的なもの」と表現した。台湾における米軍の活動が公式に明かされたのは、台湾とアメリカの外交関係が公式に断絶した1979年以来初めてのことだ。 台湾日刊紙「聯合報」の報道によれば、台湾の海軍陸戦隊に所属する兵士は、マリーン・レイダースの指導のもとで4週間の訓練を受け、水陸両用作戦や、高速モーターボートでの侵入テクニックを身につけるという。 今回の訓練は、台湾南西部の港湾都市、高雄市にある左営基地でおこなわれると同紙は報じている。 マリーン・レイダースは10月26日には台湾に到着したとみられるが、台湾の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策のため、2週間隔離されて経過観察を受けていた。 8か月前に新型コロナウイルスの流行が始まって以来、台湾と合同軍事訓練を実施する同盟軍は米海兵隊が最初だと同紙は伝えている。 台湾海軍は公式ウェブサイトに掲載された声明のなかで、「地域の平和と安定を維持するため、台湾軍と米軍による定例の合同訓練を進めている」と述べた。 台湾の海軍司令部は、訓練に関する詳細はいっさい明らかにしていない。 圧倒的にトランプ支持だった市民 台湾における米軍の活動が公式に明かされるというきわめてまれな事態が起きたのは、アメリカのテレビネットワーク各社が大統領選における民主党のジョー・バイデンの勝利を伝えた数日後のことだ。 ドナルド・トランプ大統領はまだ敗北を認めず、選挙結果に異を唱えているものの、中国に対する強硬姿勢や台湾の蔡英文政権とのあいだで交わした数十億ドル規模の武器売却の契約を理由にトランプの再選を圧倒的に支持していた台湾市民のあいだでは懸念が生じている。 11月3日の大統領選挙当日に米国防総省が発表した直近の武器売却では、台湾が軍用無人機(ドローン)「リーパー(Reaper)」を6億ドルで購入した。 40年以上にわたって、米台どちらの政府も台湾における米軍の存在を正式には認めてこなかったが、米台の軍事交流は新型コロナ流行以前から定期的におこなわれていたと「聯合報」は伝えている。 台湾が毎年実施している「漢光(Han Kuang)」演習には、アメリカ政府のオブザーバーが招かれている。また、米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)も、台湾における同様の部隊である陸軍航空特戦指揮部との毎年恒例の合同訓練に招かれている。 「聯合報」によれば、米陸軍特殊部隊は、台湾中央部の山岳地域で実施されている「バランス・タンパー(Balance Tamper)」演習に参加しているという。 また、米海軍特殊部隊(ネイビーシールズ)も毎年「フラッシュ・タンパー(Flash Tamper)」演習に参加し、澎湖諸島沖で台湾の潜水工作兵を訓練している。 (翻訳:ガリレオ)