<イングランドでの2度目のロックダウンを前に外出し、新型コロナウイルスの感染第2波の拡大を促してしまった可能性がある......> 情報リーク後に感染者増加 ロックダウンでしばらく会えなくなるから家族や友達と会っておこう――イングランドでの2度目のロックダウンを前にこう考えた人が多かったことが、新型コロナウイルスの感染第2波の拡大を促してしまった可能性があるという。英ニュース専門局スカイニュースが、研究者らの話として11月13日に報じた。 新型コロナウイルス感染症の第2波に見舞われているとされるイングランドでは、11月5日から12月2日まで4週間の予定で、外出が規制されるいわゆるロックダウンに入っている(スコットランドおよび北アイルランドもそれぞれのルールおよび期限で外出が規制されているが、ウェールズでは11月9日にロックダウンは終了)。 スカイニュースが報じたのは、インペリアル・カレッジ・ロンドンが市場調査会社イプソス・モリと協同で実施している、国内での新型コロナウイルス感染状況を追跡するプログラムREACT(Real-time Assessment of Community Transmission、地域感染のリアルタイム評価)の調査に基づく研究者らの話だ。 ロックダウン開始の3日前となる11月2日までの日付をカバーした調査では、11月に入って感染者数が急増したことが示されたのだという。 10月上旬から11月上旬で感染者数は倍増 REACTでは、毎月2週間を一つの期間として、無作為に15万人を抽出し、この人たちに自宅で喉と鼻を綿棒で拭いとる形でテストを受けてもらっている。REACTが12日に発表した記事によると、10月16日~11月2日の期間は16万人にテストを受けてもらった。 その結果、感染者数は前回のテストから倍以上に増えており、80人に1人が感染している状況だった。イングランドの人口の1.3%が感染している計算になるという。10月上旬までの期間に行ったテストでは感染の割合は170人に1人で、加重平均した感染率は0.6%だった。10月16日~11月2日の期間をさらに細かく見ると、10月16~25日では加重平均した感染率は1.28%だったが、10月26日~11月2日では1.32%に増加した。 REACTによると、この期間の前半では再生産数(R)が1以上あり感染者数は増加の一方だったが、後半に入っていったん減少に向かい、その後11月に入って急増したという。ただREACTは研究者らの言葉として、この数字が何を意味するのか判断するのは時期尚早としている。 またスカイニュースは、この増加がロックダウンを予期して外出した人たちによるものか否かについて、研究者らは明言できないと伝えている。とはいえ、感染してからテストに陽性として出るまでの日数を考慮すると、11月に入ってからの急増は、10月最後の数日に感染したものである可能性もあるとしている。 REACTディレクターであり研究者のポール・エリオット教授はスカイニュースに対し、「30日の時点で(ロックダウンが行われるという)憶測が高まった」と話し、「判断は難しいタイミングではあるが、何かしらが起こったということだ」と述べた。 ===== リークの「犯人捜し」へ 前述のとおり、イングランドは11月5日から2度目のロックダウンに入っているが、これは10月30日に極秘に開かれた閣僚会議で決定された。 英ガーディアン紙によると、本来は翌週(11月第1週)の前半にロックダウンの計画が公表される予定だったが、英タイムズ紙が10月30日夜に報道。ガーディアンも同日の23時台に「来週からイングランドでコロナ・ロックダウンか」という記事を公開している。 こうしたロックダウン情報のリークを受けて、ボリス・ジョンソン首相は翌日の土曜日、10月31日に記者会見を行い、予定を前倒しての発表を余儀なくされたとみられている。英BBCによると、リークに関して英政府では現在、上級閣僚への聞き取りや盗聴器の有無をチェックするなど、リークの「犯人捜し」が行われている。