<有効性では90%以上を誇るライバル社に及ばないワクチンに、世界から期待が高まる理由> 新型コロナウイルスのワクチン開発に各社がしのぎを削るなか、英製薬大手アストラゼネカとオックスフォード大学が共同開発中のワクチンに「途上国の救世主」との期待が高まっている。 開発が先行している米ファイザーと米モデルナ、ロシアの国立ガマレヤ研究所のワクチンはいずれも90%以上の有効性を誇る。一方、アストラゼネカらが11月23日の会見で明らかにしたワクチンの有効性は平均70%とやや低め。また治験データの透明性への疑念も浮上しており、認可が遅れる可能性もある。 それでも、取り扱いが簡単で安価な点は大きな強みだ。超低温での移送・保管が必要なファイザーなどのワクチンに対し、アストラゼネカの製品は通常の冷蔵設備で扱えるため途上国でも利用しやすい。さらに同社は新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が続く間は、1回当たり3~4ドルという利益度外視の低価格でワクチンを提供するとしている。 <2020年12月8日号掲載>