<スタンドに装着された何十台ものタブレット端末「iPad」が並ぶ倉庫室の画像をツイッターに投稿され話題となった。知人の緩和ケア医が終末期患者のオンライン面会のために用意したものだという...... > 新型コロナウイルス感染症の世界的な流行拡大が続いている。なかでも米国では累計の感染者数が2020年12月8日時点で1516万人を超え、28万人以上が死亡した。カリフォルニア州では、感染者数の増加に伴って医療体制が逼迫していることから、住民に対して自宅待機命令が発令されている。 このようななか、米国のある病院内で撮影されたとみられる画像がツイッター上で拡散され、波紋を呼んでいる。 集中治療室の終末期患者とは、オンラインでの面会が一般的に 地方の医師だと名乗るユーザー「@roto_tudor」は、12月3日、スタンドに装着された何十台ものタブレット端末「iPad」が並ぶ倉庫室の画像をツイッターに投稿した。知人の緩和ケア医が終末期患者のオンライン面会のために用意したものだという。この投稿は2万9000回以上リツイートされ、9900件以上のツイートで引用されている。 These are iPad stations being prepared for virtual ICU end of life visits by a palliative care doc I know. Jesus. pic.twitter.com/lIgbg0FhaL— i cant drive, n95 (@roto_tudor) December 3, 2020 無情にも、コロナ禍では、院内感染防止対策として対面での面会が厳しく制限され、集中治療室(ICU)の終末期患者とは、オンラインでの面会が一般的となりつつある。多くの人々が、愛する家族に直接、顔をあわせて最期の言葉をかけることもできずに、スクリーンを介して今生の別れを告げなければならないという状況に置かれているのだ。 集中治療室での最期のお別れのためにiPadが備蓄されるようになるとは...... この投稿には、悲しく痛ましい経験をしたユーザーから「私の恋人は、月曜日にiPad上で彼のお母さんとお別れしました。彼は最期にハグをすることも、お母さんの手を握ってあげることさえできませんでした」、「私も感謝祭の日に、同じような母親との別れを経験しました」といったコメントが寄せられている。 米ハーバード大学公衆衛生大学院の疫学者エリック・フェイグル・ディン博士は「集中治療室での最期のお別れのためにiPadが備蓄されるようになるとは、スティーブ・ジョブス氏も予測していなかっただろう」と述べ、医師でもある英オックスフォード大学のトリシャ・グリーンハル教授は「12年前、ビデオ診療を研究し始めたときに自分が思い描いていたものとは違う」と嘆く。 ファウチ所長「事態はより深刻になるかもしれない」 米国では、製薬大手ファイザーの新型コロナウイルスワクチンが近々承認される見通しとなるなど、有望な兆候もあるものの、感染拡大はしばらく続くとみられる。 米国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、11月、感謝祭後の感染拡大に懸念を示していたが、クリスマスシーズンを間近に控え、「クリスマスシーズンは感謝祭よりも休暇が長いため、事態はより深刻になるかもしれない」と警鐘を鳴らしている。