<「空母キラー」と呼ばれる台湾の新しいコルベット艦は、「中国海軍の艦船の相手ではない」と中国国営メディア> 中国国営メディアは、台湾が新たに公開した「空母キラー」の異名を取るコルベット艦について、中国の戦闘ヘリ一機で沈没させられる程度のものだと一蹴した。 中国共産党機関紙人民日報系のタブロイド紙「環球時報」は12月16日付の社説の中で、中国空母に対抗するために台湾が新たに公開したステルス哨戒艦「塔江」について、中国人民解放軍のZ9型攻撃ヘリコプターの標的になり得るだろうと述べた。 台湾は15日に北東部の宜蘭県にある龍徳造船所で、自主建造した「塔江」の進水式を行った。台湾の蔡英文総統も進水式に参列した。 「塔江」には複数のミサイルや対艦兵器が標準搭載され、軍事アナリストらは、中国海軍に対する奇襲攻撃も可能なことから、台湾の沿岸防衛の要になるだろうと指摘している。しかし中国の軍事評論家、宋忠平は環球時報に対し、「塔江」は「高い射撃能力を持つ小型の艦船だが、人民解放軍に対する戦術は計画どおりにはいかないだろう」と述べた。 宋はさらに、台湾メディアが「空母キラー」と呼んでいるこの高速艦について、台湾海峡で軍事衝突が勃発しても、中国軍の艦船が相手になることはないだろうと主張した。「人民解放軍はそもそも台湾のコルベット艦に対抗するのに艦船を使わず、航空機で破壊するかもしれない」と彼は述べた。 「脅威増大」で発注数を増やした 環球時報は、中国軍のZ9型ヘリコプター1機でも、「塔江」を沈没させられるだけの弾薬が搭載できると指摘。「つまり、このコルベット艦はZ9型ヘリコプターの餌食になり得る訳だ」と述べた。 人民解放軍は11月以降、南シナ海で実弾発射を伴う軍事演習を展開しており、同海域に配備されている075型強襲揚陸艦に搭載されている複数のZ9型ヘリコプターもこの演習に参加している。075型強襲揚陸艦は最大30機の攻撃ヘリコプターを搭載可能で、今年に入って南シナ海に1隻、東シナ海に1隻配備されている。 「塔江」は2021年7月に就役予定で、台湾海軍は16日に発表した声明の中で、2023年までに6隻、2025年までにさらに5隻を建造する予定だと述べた。当初は2025年までに3隻を調達する計画だったものの、「敵からの脅威が増大している」ため、発注を増やしたということだ。 蔡は11月に、台湾として初めて、独自に潜水艦の建造を開始したと発表。2025年までに8隻が引き渡される予定だ。 アナリストたちは、これらの「メイド・イン・台湾」の潜水艦とコルベット艦について、既存の地上発射型対艦ミサイルシステムと合わせて、中国による台湾奪取を阻止する上で鍵を握る防衛手段となるだろうと指摘している。