<移動自粛の呼び掛けにもかかわらず23日には全米で100万人以上が空港を利用> クリスマスを直前に控えた今週23日、全米各地の空港を利用した旅行客数は100万人を超え、新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した今年3月以降では最高を記録した。 米運輸保安局(TSA)の最新データによると、23日に全米各地の空港の保安検査を通過した旅行客は119万1123人だった。この数字は、感謝祭後の日曜だった11月29日の117万人を超えて、感染拡大後では最高となった。 またクリスマス前の先週末には合計300万人が保安検査を通過し、週明け火曜の22日も99万2167人が空港を利用した。 アメリカでは現在、国内全域で新型コロナの感染者数、死亡者数が増加している。米疾病予防管理センター(CDC)や公衆衛生の専門家は、休暇シーズンの人々の移動が感染をさらに拡大させる恐れがあると警鐘を鳴らしている。 23日には、全米で22万7522人が新たに感染し、コロナ患者の少なくとも3411人が死亡した。また入院患者数も過去最高に達した。米誌アトランティックの「コロナ追跡プロジェクト」によると、24日時点で過去最多の12万0151人のコロナ患者が入院して治療を受けている。 また過去7日間の新規感染者数の1日当たりの平均は21万3472人で、2週間前の平均より2%増加した。今週20日までの7日間の1日平均の死亡者数は過去最高の2628人となった。 しかし公衆衛生の専門家らは、最悪の事態はこれからやって来ると言う。 新規感染者が現在の3倍に ワシントン大学保健指標評価研究所では、来年1月1日には新規感染者数が、現在の平均の3倍近い61万4367人程度にまで増加すると予測している。 さらに「米政府が感染抑制策を講じず、ワクチン配布が拡大されなければ」、1月10日までに1日当たり100万人の新規感染者が出るようになると予測している。 今月本誌の取材に応じた、米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は、アメリカの感染拡大が過去最悪のレベルに達して「1月はひどい状況になる」と警戒している。 「感謝祭とクリスマスの感染が重なって1月はひどい状況になる。アメリカは最悪の事態を迎えると考えられる」と語った。 ===== 次期バイデン政権でCDC所長を務めるロシェル・ワレンスキー医師も、アメリカを「暗黒」の日々が待ち受けていると語った。 20日にCNNキャスターのジョン・バーマンのインタビューに応じたワレンスキーは、「1月21日にはさらに事態が悪化し、暗黒の日々を迎えるだろう。現状でもアメリカは暗黒の局面を見ているが、クリスマスと新年の休暇シーズンの後にはさらに死亡者数、感染者数が増加する。その状態は1月末頃まで続く」と語った。 CDCは「冬の休暇を最も安全に過ごす方法は、家で同居家族と過ごすことだ」と、クリスマス前後の移動を避けるよう呼び掛けた。 CDCのウェブサイトは「同居していない家族や友人と会うために旅行したり集まったりすると、新型コロナやインフルエンザにかかったり広めたりすることに繋がる」と注意喚起している。 ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめによると、アメリカの新型コロナの感染者数はこれまでの合計で1860万人を超え、死亡者数は32万9022人に達している。