<ドイツの新型コロナ新規感染者から、イギリス株とも南アフリカ株とも違う変異種が見つかった。いっぽう隔離義務無視には強制収容するなど、規制が厳格化している......> ドイツ南部の山間部の町ガルミッシュ=パルテンキルヒェンで18日、35人の新型コロナ新規感染者から、イギリスや南アフリカのものとは異なる変異種が見つかった。感染力の強さなど、詳しいことはまだわかっていない。 奇しくも同町の所在するバイエルン州で18日から、公共の場でより濾過性の高いFFP2マスクの着用が義務付けられるなど、さらに厳しい制約が課された矢先のことだ。 イギリス株とも南アフリカ株とも違うが、変異種の脅威は不明 ドイツでこの度見つかった変異種だが、わかっているのはイギリス株とも南アフリカ株とも違うということだけで、感染力の強さや感染悪化の速度などは不明だ。ガルミッシュ=パルテンキルヒェンクリニックの医師たちは、新種だというだけで感染力がより強いとは限らないとし、パニックを起こさないよう呼びかけている。新変異株のサンプルは現在、ヨーロッパ最大級の大学病院であるベルリンのシャリテー医科大学に送られ、さらなる分析を受けている。 ドイツの新型コロナ新規感染者数は、ここ数日でやや減少傾向にあるものの、ロックダウンによる目覚しい効果が出ているとは言い難い。度重なる延長(と規制の厳重化)を経て1月31日までとされていたロックダウンだが、さらに2月14日までの再延長が決定した。しかしながら、春までの完全封鎖を主張する医療関係者がいること、また巷では、4月初めの復活祭休暇までの閉館を発表する劇場などがちらほらと出始めていることから、「ロックダウンはなんらかの形で4月まで続くのではないか」という見方が強まっている。 防護マスク着用義務、行動半径15キロ以内 ガルミッシュ=パルテンキルヒェンの所在するバイエルン州では、奇しくも新変異株が見つかった今週月曜から、欧州規格でウィルスの濾過率がより高いとされるFFP2タイプのマスクの着用が公共の場で義務付けられている。このFFP2マスクは使い捨てマスクなのだが、1枚約2〜5ユーロもする高価なものなので、先週突然この決定がなされると市民から多くの不満の声が上がった。早くも「オーブンで消毒する方法」がネットで紹介されたり、また「高すぎて皆捨てずに使い回すだろうから、感染率がさらに上がる」などというジョークが出回ったりした。 筆者の暮らすニュルンベルク市もバイエルン州で、15歳以上の各市民に同マスクが3枚ずつ郵送されることになったようだが、19日の時点ではまだ届いていない。また、住民10万人あたり200人の新規感染者が7日連続で出ている同市はホットスポット扱いとなり、現在移動は半径15キロ以内という厳しい制限が課されている。 ===== 隔離義務無視には強制収容も さらに、ドイツの複数の州で、通常2週間の自宅待機や隔離期間を繰り返し無視する人々を対象とした強制収容施設を設置する動きが出ている。このような収容所は地域レベルではすでに存在するようだ。 ヴェルト誌日曜版が17日に報じたところによると、度重なる忠告にもかかわらず隔離義務違反を繰り返す人々は高額の罰金に加え、裁判所命令で施設に強制隔離することがバーデン=ヴュルテンベルク州やシュレスヴィヒ=ホルシュタイン州で近々可能となるそうだ。 収容所は病院・クリニックなどの医療施設から少年院敷地内の建物など、さまざまだ。ドイツでもとくに深刻な被害を受けているザクセン州でも現在この目的で「宿泊施設」が建設されており、バイエルン州やベルリンなど他州や都市の保健省も、このような厳しい措置の導入の可能性を除外してはいないという。 続くデア・ターゲスシュピーゲルのリサーチによると、現存の各収容所に拘留されている人々は数名〜数十名と、決して多くはないようだ。バーデン=ヴュルテンベルクのトーマス・シュトローブル内務相は、「もちろん該当する件数はごくわずかだが、危険だ。罰金をものともせず、他人をコロナにわざと感染させる、思慮のない人たちのみだ」と述べている。