<テスラのイーロン・マスクなど有名人の出演で注目される音声SNSにザッカーバーグが登場するとあってネットは大騒ぎに> フェイスブックのマーク・ザッカーバーグCEOは2月4日、音声SNSのクラブハウスにゲスト出演した。その数日前には、テスラのイーロン・マスクCEOが同じ番組に登場し、話題になったばかりだ。 ソーシャルネットワーキング界に君臨する億万長者ザッカーバーグは、仮想現実(VR)と拡張現実(AR)を中心に、製品開発やソーシャル・エクスペリエンスの研究をしている同社のリアリティラボについて話した。ザッカーバーグによれば、フェイスブックは今後4〜5年のロードマップをすでに定めているという。 ザッカーバーグが出演した番組「グッドタイムショー」は技術と文化をテーマにしたシリーズで、以前ツイッター、フェイスブック、スナップチャットで働いていたスリラム・クリシュナンと、フェイスブックのプロダクト・ディレクターであるアーティ・ラママーシーが司会を務めている。 ザッカーバーグが登場した日は、フェイスブックのリアリティラボを率いるアンドリュー・ボスワースとのチャットが予定されていた。フェイスブック・アプリの責任者であるフィジ・シモも登場した。ライブを始める前、クリシュナンはツイッターで「特別ゲスト」が登場する、と思わせぶりな発言をした。 利用者急増で不具合も増加 ツイッターやフェイスブック本体とは違って、クラブハウスは音声のやりとりのみ。2020年3月にベータ版でリリースされ、その後、招待専用アプリとして成長しているが、最終的にはiOSとアンドロイドを利用するすべての人が使えるアプリとしてリリースされる予定だ。 マスクのゲスト出演をきっかけに、クラブハウスは一気に有名になった。番組に参加した株式取引アプリ「ロビンフッド」のCEOとマスクのやりとりは、とくに注目された。 クラブハウス上のザッカーバーグのハンドル名は「@Zuck23」。だがザッカーバーグの出演が近づくと、クラブハウスのアプリが原因不明のクラッシュや不具合を繰り返すようになった。 「もうめちゃくちゃだ。ザッカーバーグの登場でユーザー数が急増し、問題が起きている。われわれは『部屋』を再起動しようとしている。ちょっと待ってほしい。リアルタイムでたくさんのサーバーがダメになっているのかもしれない」と、クリシュナンはツイートした。彼は後に、ザッカーバーグの登場は「楽しかった」と付け加えた。 ===== 「部屋」でのやりとりの音声記録は、インターネットに公開されていない。少なくともジャーナリスト1人が番組からブロックされ、番組の内容を取材できなくなった、と訴えている。 「なぜジャーナリストを「グッドタイムショー」に入れてくれないんだ? 有名人はいつも出ているじゃないか。極右のインフルエンサーたちは入れるのに、嫌がらせや権力濫用について報道するテック記者を入れないとはどういうことだ? 」 ザッカーバーグの参加は、フェイスブックがクラブハウスを新しい有望なアプリとして買収するための調査のためかもしれないと、一部のツイッター利用者は推測した。だが過去のフェイスブックの買収事例では、そのような調査は行っていないことから、可能性が低いという指摘もあった。 本誌はクラブハウスに対してコメントを求めている。 業界団体「デジタルコンテンツ・ネクスト」のジェイソン・キントCEOはツイッターで、ジャーナリストを含むリスナーを選択的にブロックすることは、クラブハウスにとって「問題」であると指摘した。 「ザッカーバーグがクラブハウスに登場したことから、買収のためにアプリを詳しく調べているんだと言う人がいるが、そんなことはない」と、キントは説明する。 「現在、フェイスブックは独占的な地位を利用して競争を阻害したとして連邦取引委員会(FTC)と48の州の司法長官から提訴されている。もはやフェイスブックは最高にホットなソーシャルメディア・アプリではない。2021年は新しい時代なのだ」