<この新たな病気にかかった子どもの99%は新型コロナに感染している。子どもや若者は新型コロナにかかっても無症状か重傷化しにくいと言われていたのは誤りだったのか?> ミシガン州在住の10歳の少年が、両手と両脚の切断を余儀なくされた。原因は新種のまれな病気「小児多臓器炎症症候群=MIS-C」で、新型コロナウイルス感染症と関連していると考えている。 デシュン・ジャミソンという名のこの少年は、新型コロナウイルスの検査で陽性と判定されてから間もない2020年12月にMIS-Cと診断された。 そして今年1月15日に右脚を切断。さらに2月22日には左脚と両手を切断した。 MIS-Cは、小児や若者を襲う新たに発見された症候群で、アメリカ国内での症例報告は現時点で2060件とされている。この症候群により死亡したとされる事例は30件にのぼる。 この症候群についてはまだ専門家も多くを知らず、何がこの原因かもわかっていない。だが、これまでにMIS-Cと診断された患者の99%は新型コロナウイルスに感染しており、残りの1%は新型コロナウイルスの感染者と接触していた。 「小児多臓器炎症症候群(MIS-C)は、心臓、肺、腎臓、脳、皮膚、眼球、胃腸など、全身のさまざまな部位が炎症を起こすものだ」と、米疾病予防管理センター(CDC)は解説する。 症状には、発熱、腹痛、嘔吐、下痢、首の痛み、発疹、目の充血、倦怠感などが挙げられる。 子どもが症状を示した場合、保護者はただちに緊急診療を受ける手配をするよう推奨されている。注意すべき症状は、呼吸困難、しつこい胸の痛みや圧迫感、目が覚めない、もしくは起きていられない、腹部の激痛、意識障害の兆候、顔や唇が青白くなる、などだという。 1〜14歳が多いが20歳の例も デシュンの母親ブリトニー・オートマンは、地元テレビ局KNWAの取材に対して、「息子が横になって転がり始めたのに気づいた。頭痛がすると言ったので病院に連れて行ったが、その前日と連れて行った当日は高い熱が出ていた」と語った。 オートマンは、支援サイト「ゴー・ファンドミー(GoFundMe)」のページを立ち上げ、息子への支援を呼びかけるとともに、この症候群についての認識を高めようとしている。 「手術は成功し、医師たちは息子の痛みを鎮めようと努めている。デシュンは自分の手足が切断されたことにとても動揺していて、その様子を見ていると心が痛む。これからもぜひ祈りを届けてほしい」と、オートマンはゴー・ファンドミーのページへの最新投稿で書いている。 MIS-Cの症例の大半は1歳から14歳の小児で発生しているが、最も年齢が高い事例では20歳の若者が発症したケースもある。 「新型コロナウイルス感染拡大の初期には、子どもや若者は成人と比較して感染や重症化の可能性が低いように見えた。さらに、感染しても無症状か軽症で済むケースが多いと考えられていた」とCDCは述べ、次のように続けている。 「だが、流行が拡大する中で、子どもや若者の感染例が増加した。こうした症例の増加が、今後MIS-Cの症例の増加につながるのか、今はまだ何とも言えない」 (翻訳:ガリレオ)