<ワクチン接種が進められる米国の新規感染者数は、1月8日の31万2047人のピーク以降、5月8日には3万4159人にまで減少。専門家の多くは「このまま減少傾向が続けば、米国は近々、集団免疫を達成する」との見解を示すが...... > 米国では、2021年2月下旬以降、1日200万回以上のペースで国民のワクチン接種をすすめ、5月9日時点で人口の45.8%にあたる1億5211万人が少なくとも1回接種し、34.4%にあたる1億1425万人が2回目の接種を終えている。 新規感染者数は、1月の31万人から3万人に減少 新型コロナウイルスワクチンの接種率の上昇に伴って、新型コロナウイルス感染症の新規感染者数は減少している。米国の新規感染者数は、31万2047人のピークに達した1月8日以降、減少傾向となり、5月8日には3万4159人にまで減少した。 専門家の多くは「このまま減少傾向が続けば、米国は近々、集団免疫を達成する」との見解を示す。集団免疫とは、ある集団で一定以上の割合がウイルスに対する免疫を獲得することで、ウイルスの感染が他者に広がりづらくなり、流行しなくなる状態をいう。 理論上は「感染者1人が何人に感染させるか」を表わす「実効再生産数」が1を下回ると、その集団は集団免疫を達成したことになる。 新たな変異株が生まれれば、集団免疫の閾値も変化する 自然感染やワクチン接種によって免疫を獲得する人の割合が増えれば実効再生産数は低下するが、感染力の強い変異株が出現したり、人と人との接触機会が増えれば、実効再生産数は上がる。 つまり、検査ですべての感染者を把握し、ゲノム分子疫学調査で変異株を追跡し続けない限り、新型コロナウイルスの感染拡大がいつ終息するのかを精緻に予測することは困難だ。 集団免疫の閾値は、単一固定的なものではない。米ジョンズ・ホプキンス大学の疫学者デイビッド・ダウディー教授は、デジタルメディア「ビジネスインサイダー」で「人々の行動が変容したり、季節が変化したり、新たな変異株が生まれれば、集団免疫の閾値も変化する。一度達成すればよいというような『魔法の値』はない」と指摘する。 集団免疫を達成し、これを維持するためには、変異株にも予防効果のある「ブースターワクチン」の開発とその追加接種がカギだと考えられている。 しかし、26%が「新型コロナウイルスワクチンを接種したくない」と回答 国立アレルギー感染症研究所(NIAID)のアンソニー・ファウチ所長は「集団免疫を達成するためには、米国人口の70〜85%がワクチンを接種する必要がある」と提唱する。集団免疫の達成に向けて子どもへのワクチン接種もすすめられており、新型コロナウイルスワクチンを開発するファイザーやモデルナでは、6ヶ月の乳児から11歳の子どもを対象とした臨床試験に着手。 米ニューヨークタイムズやCNNの報道によれば、近々、ファイザーとビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチン「BNT162b2」の12〜15歳の子どもへの使用をアメリカ食品医薬品局(FDA)が許可する見通しだ。 米国でのワクチン接種のペースは4月中旬の1日320万回をピークに鈍化。その原因のひとつとして、ワクチン接種に消極的な人がいまだ少なくないことが指摘されている。CNNが4月21〜26日に実施した電話調査では、26%が「新型コロナウイルスワクチンを接種したくない」と回答している。 How close is San Francisco to herd immunity against COVID-19?