<最新の世論調査で回答者の72%が「ガザ地区に対する軍事作戦は継続すべき」との考えを示した> イスラエルとパレスチナ自治区のガザ地区を実効支配している主要な2つの武装組織の間で、5月21日の午前2時に停戦が発効した。だが最新の世論調査によれば、イスラエル市民の4分の3はパレスチナとの停戦に反対しており、イスラエル軍はガザ地区への攻撃を続けるべきだと言っている。 イスラエルとハマスとの間では、5月10日以降、激しい攻撃の応酬が続いており、AP通信によればパレスチナ側ではこれまでに、子ども65人を含む少なくとも230人が死亡。イスラエル側では、5歳の男の子と16歳の少女を含む12人の死者が出ている。こうしたなか、アメリカをはじめとする各国は、イスラエルとガザ地区のイスラム原理主義組織「ハマス」、およびイスラム過激派組織「イスラム聖戦」に対して、停戦での合意を促してきた。 だが20日にタイムズ・オブ・イスラエル紙が公表した新たな世論調査(ダイレクト・ポールズ社が実施)の結果によれば、イスラエル人の大半は停戦ではなく、軍事行動の継続を支持している。調査に回答した人の72%が「軍事作戦は継続されるべきだ」という考えを示し、イスラエル軍は停戦に合意すべきだと答えたのは回答者のわずか24%だった。 バイデンも迅速な停戦を呼びかけてきた また回答者の過半数が、イスラエル軍によるこれまでの軍事作戦の成功を評価。軍が今回、パレスチナ武装勢力との過去の衝突よりも大きな「成果」を挙げていると回答した人が、全体の3分の2(66%)にのぼった。 調査は684人のイスラエル市民を対象に実施され、誤差範囲は±4.3%だった。 アメリカ政府はこれまで、一貫してイスラエルの自衛権を支持してきたが、ジョー・バイデン米大統領もパレスチナ人に多くの死者が出ていることに懸念を表明し、迅速な停戦合意を呼びかけた。 米ホワイトハウスは19日に、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相とバイデンの電話会談の内容について声明を発表した。 声明は、「両首脳はガザ地区の情勢や、ハマスをはじめとするテロ組織の能力低下に関するイスラエル側の進捗状況、中東地域の各政府やアメリカによる外交努力などをめぐって、詳細な議論を行った」と説明。さらに「バイデン大統領はネタニヤフ首相に対して、停戦への道筋として今日、大幅な緊張緩和を期待していると伝えた」と述べた。 ハマスの政治部門幹部であるムサ・アブ・マルズクは19日にロイター通信に対して、停戦は近いとの見方を示していた。「一両日中に停戦がまとまり、双方の合意に基づいて停戦が発効するだろう」と彼は述べた。 ===== 5月に入ってイスラエルとパレスチナの間で暴力が激化したきっかけは、イスラエル側が東エルサレムのシェイク・ジャラ地区にある複数の建物から、パレスチナ人の家族らを立ち退かせようとしたことだった。イスラエルの当局者はこの事態について、土地の権利をめぐってユダヤ人の所有者とパレスチナ人が争っているものであり、イスラエルの裁判所で解決が行われているところだと説明した。 パレスチナ側(それに彼らを支持する世界中の人々)は、この立ち退き要請について、パレスチナが自分たちの「国家」の一部にと望んでいる土地にユダヤ人入植地を建設するという、イスラエル側の幅広い戦略の表れと考えている。