<北朝鮮で金正恩が2016年まで使っていた「第1書記」のポストが復活したと韓国が発表。その狙いと有力な候補者とは> 北朝鮮で事実上のナンバー2となる第1書記のポストが復活し、金一族以外の人物が就任する──。 6月上旬に韓国統一省は、北朝鮮が今年1月の朝鮮労働党大会で改正した党規約で、金正恩(キム・ジョンウン)総書記が2016年まで使っていた呼称が復活したと発表。韓国メディアは金の最側近である趙甬元(チョ・ヨンウォン)の就任が有力だと報じた。 5年間の空席を経てかつての肩書が復活した背景には、健康不安説が絶えない金の「有事」への備えとする見方に加え、「絶大な権力を持ち、肥大化している朝鮮労働党組織指導部への依存度を下げる目的も考えられる」(北朝鮮情勢に詳しい龍谷大学の李相哲教授)という。 李教授によれば、韓国メディアが報じた「趙第1書記」の可能性は状況証拠に基づく推測にすぎない。「金一族の直系でない人物は考えにくいが、(妹の)与正(ヨジョン)の政治的立場はまだ弱い」 せっかく新設した重要ポストだが、しばらくは空席のままかもしれない。