<コロナ禍でも自宅にいながら世界を旅する気分が味わえる、8冊の注目すべき新刊本をご紹介> 自由に旅行ができない今、新刊本の力を借りて旅の気分を味わうのはいかが? 小説の主人公になり切れば、エベレストに登ることも、南極大陸へ出掛けることもできる。コロナ後の世界に思いをはせて、今は想像力を働かせよう。 ===== 01. 『ベルベットは夜だった』 シルビア・モレノガルシア著(2021年8月、デル・レイ刊) メキシコシティ(メキシコ) TORRESIGNERーE+/GETTY IMAGES ベストセラー作家が選んだ今回の舞台は、1970年代のメキシコシティ。政治情勢が緊迫し、行方不明になった女性の捜索で騒然としている。スパイが登場し、ロマンスがあり、危険に満ちあふれ、ロックンロールの彩る物語が繰り広げられる。読みだすと止まらない。 ===== 02. 『ザ・ガンクル』 スティーブン・ローリー著(5月、G・P・パットナムズ・サンズ刊) 米カリフォルニア州パームスプリングス WESTEND61/GETTY IMAGES お日さまサンサンのパームスプリングスが舞台。かつてのコメディー番組のスターでゲイの主人公が名声を失った後、甥と姪の後見人として新たな役割を果たす姿を描く。 ===== 03. 『オブ・ウィメン・アンド・サルト』 ガブリエラ・ガルシア著(3月、フラットアイアン・ブックス刊) キューバ GOLEROーE+/GETTY IMAGES 5世代にわたるラテン系女性たちが、いくつかの国で暮らしながら自らのアイデンティティーを見つけようと奮闘する物語。キューバと移民を新たな角度から見つめることで、読者は自分のルーツも探ることになる。祖先が生まれた場所へ旅立ちたくなるかもしれない。 ===== 04. 『かつてオオカミがいた』 シャーロット・マコナヒー著(8月、フラットアイアン・ブックス刊) スコットランド(イギリス) VWB PHOTOSーMOMENT/GETTY IMAGES 生物学者がハイイロオオカミを野生に帰すため、故郷のアラスカから双子の妹を連れてスコットランドのハイランド地方へ行く。ところが、そこで待っていたのは思わぬ悲劇だった。自然界を共有するあらゆる生き物と人間との複雑な関係を掘り下げた心躍る小説。 ===== 05. 『パレス・オブ・ザ・ドラウンド』 クリスティン・マンガン著(6月、フラットアイアン・ブックス刊) ベネチア(イタリア) ANGELA SIMPSONーEYEEM/GETTY IMAGES 舞台は1960年代のベネチア。ロマンチックでミステリアスで、現代のようにクルーズ船の観光客で混み合うこともなく、逃避先にはうってつけに思える場所。ただし、それも66年の大洪水が全てを押し流すまでのことだった。ベネチアで隠遁生活を送る傷心のイギリス人作家が悲劇的な災害に巻き込まれ、物語が動きだす。 ===== 06. 『ザ・サード・ポール』 マーク・シノット著(4月、ダットン刊) エベレスト KRIANGKRAI THITIMAKORNーMOMENT/GETTY IMAGES 世界最高峰を初めて制したのは、本当は誰なのか。100年に及ぶ謎を解き明かし、歴史を書き換えるかもしれない雪山に埋もれたカメラの行方を、ベテラン登山家の著者が追う。人々の心を引き付けてやまないエベレストという魔物。その危険な魅力を掘り下げるノンフィクション大作。 ===== 07. 『トーキョー・エバー・アフター』 エミコ・ジーン著(5月、フラットアイアン・ブックス刊) 東京(日本) PRASIT PHOTOーMOMENT/GETTY IMAGES 『プリティ・プリンセス』と『クレイジー・リッチ!』を掛け合わせたような魅力のあるヤングアダルト小説。主人公の日系アメリカ人の女の子はある日、自分が日本の皇太子の娘であることを知る。彼女が2つの文化のはざまでもがく姿が、美しい桜の景色など日本の風景を背景に描かれる。 ===== 08. 『グレート・サークル』 マギー・シプステッド著(5月、クノッフ刊) 南極 MARIO TAMA/GETTY IMAGES コロナ禍で自由な行動もままならず、塞ぎ込んだ心に、冒険者魂を呼び戻してくれる一作。世界一周に旅立つも南極で消息を絶った向こう見ずな飛行機乗りの女性と、1世紀後に彼女を演じるハリウッド女優。2人の人生が交錯する。