<コロナ禍に見舞われた2020年、世界では金融アプリが46億ダウンロードされたが、それを支えたのは──> 株式投資アプリで昭和生まれの筆者が、夢の映画館オーナーになれるのでは?という甘い期待を胸に、まったくの知識ゼロから株についてちょっと興味をもち始めた程度のところで前回の記事は終わった。 小学校時代「株はギャンブルも同然だ。素人が手を出すと危ない」と、先生に1時間みっちり吹き込まれた恐怖の授業がトラウマになり、疑心暗鬼で令和時代の資産形成についての教育を覗いてみると、自分たちの頃とはまったく違っていて驚かされた。 子供たちは、投資の仕方を学校で習い、未成年者の投資家ユーチューバーも誕生。実際に10代財テクに成功している姿には目から鱗が落ちっぱなしだった。 さて、今回はまだスタートラインにも立っていない出遅れ真っただ中である筆者の第一歩として、投資アプリをダウンロードするところから始めてみよう。 たった10分で登録完了 投資アプリは古今東西様々なものが存在するが、そもそも、この文章を書くきっかけになったのは、携帯アプリRobinhoodでアメリカの4大映画館チェーンの一つAMCシアターズを傘下に収める「AMCエンターテインメント・ホールディングス」の株主に簡単になってやろう!というよこしまな考えが発端だ。迷うことはない。インストールするならRobinhood1択である。 資産を扱うアプリなので、何か面倒な登録作業が待っているのかと思いきや、意外と簡単に登録することが出来た。その間約10分。まったく便利な世の中になったものである。 アプリのインストールから登録完了して株価チャートが表示されるまでわずか10分というRobinhood 登録に際して、氏名やメールアドレスなど、基本的な個人情報と同時にアメリカのソーシャルセキュリティー番号(社会保障番号)を入力する必要がある。番号をもっていない人や海外からのサインアップは不可能なのだという。 早速、登録したアプリ内を散策してみるとあまりのシンプルさに驚かされた。筆者が使っている銀行のネットバンキング・アプリよりも単純明快で分りやすいではないか。更には、友人紹介などがあれば、なんとウエルカム株という無料の株を貰えるプレゼントまで用意されている。 ホテルのウェルカムドリンク的なノリである。株の取引と言われればもっと金持ち同士が重々しく行うイメージをもっていたが、このノリで株を貰える気軽さがイマドキの株取引なのだ。 トップ画面には、絶え間なく変動する数字と、その横にはtwitter、Netflix、Facebook、GoProなど馴染みのある世界的有名企業が並んでいる。一覧になっていて簡潔で見やすく、これなら「twitterのアプリ毎日使っているし、Netflixなら毎日見ている。この会社ならちょっとお金を出してみようかな?」という気にさせられる。 ===== アメリカでRobinhoodが人気になったのには、様々な理由があるがこの分りやすさと手軽さに加え、1株から購入可能な点、そして少額からでも購入可能にした点があげられる。 また、Robinhoodは取引手数料を無料にすることで注目を浴びた。そうなると証券アプリ会社としては一体どこから儲けが発生しているのか気になるが、「金融の民主化」を掲げている通り投資をより身近にしたことは間違いない。まったくの素人であり、どちらかというと株に対してネガティブなイメージをもっていた筆者ですら手を出してしまったのだから。 コロナ禍で急増した金融アプリ利用 スマートフォンの普及が広まり、投資をアプリ一つで行う人々は増えている。今年、モバイルデータ統計及び分析プラットフォームApp Annie社が、マーケティングプラットフォームliftoff社と共に発表したデータ「モバイル金融アプリ報告書」によると、2020年世界では46億回も金融アプリがダウンロードされていたそうだ。 46億回と言われても、その回数の多さに圧倒されピンとこないが、これは2019年と比較し15%アップした数字なのだという。更に、驚いたことに使用時間は前年比45%もアップしていた。 各国の使用時間の前年比を見てみると、日本とアメリカは平均を大幅に超えてなんと60%もアップしたそうだ。これはきっと、コロナ感染拡大に伴う全世界的お籠り生活と関係があるように思える。これはまったくの想像だが、家にいる間、スマホを触る機会も増え、さらに経済的に苦しくなった家庭では少しでもお金を増やそうと、投資を始めたという背景もあるのではないだろうか? 韓国は金融アプリ上位を株投資が独占 では、実際にどの金融アプリの使用が多かったのかランキングを見てみよう。使用時間増加率(つまり急上昇ランキング)金融アプリランキングでは、日本はPayPayなどのモバイル決済系アプリが上位を占める中、お隣の国・韓国の結果が驚異的だった。 数あるネットバンキングやクレジットカード、銀行などのアプリを押さえ、1〜5位までをすべて株式取引アプリが占めるという結果になったのだ。熱しやすく冷めやすい国民性をもつ韓国では、今アプリでのお手軽投資に熱狂している人が多いのだろう。 さて、世界でアプリによる投資が盛んになっている事実もよくわかった。多くの人々が携帯ひとつでお金を動かしていることを知り、気持ちを後押ししてくれた。 何よりも、実際にRobinhoodのアプリをインストールし、携帯に緑の羽マークのアプリが登場しただけなのだが、映画館オーナーという夢への長い階段の一段目を上がったような高揚感を感じられた。 しかし、お金はお金である。投資した分の見返りを求めてしまうのが人間だ。自分の所有する株が、ある日突然何十倍何百倍も跳ね上がり、大儲け!なんて夢物語は望んでいないが、世間には「株式優待」というシステムがあるではないか。 もしも、Robinhoodで株を買ったら、株式優待でAMC映画館のフリーチケットが貰えたりするのだろうか? その他の映画会社は? ネット配信会社は? 日本の映画会社はどんな優待があるのだろう? 次回はこの辺りを中心に探っていこうと思う。