<トランプ政権では人民解放軍との関係も疑われたシャオミをはじめとする中国勢が世界のスマホ市場の4割近くを席巻> 中国の小米(シャオミ)科技が、スマートフォンの出荷台数でアップルを抜いた。トランプ政権から中国人民解放軍と関係ある企業に指定されたあのシャオミだ。 市場調査会社カナリスによれば、今年第2四半期の世界のスマートフォン出荷台数でシャオミは2位となり、アップルは3位に落ちた。1位は韓国のエレクトロニクス大手のサムスン電子だ。 「シャオミの海外事業は急成長している」と、カナリスのアナリスト、ベン・スタントンはウェブサイト上の発表文で述べた。「例えば、ラテンアメリカでの出荷台数は300%以上、アフリカでは150%、西ヨーロッパでも50%増えている。そして成長に進化が伴っている」 カナリスの分析によれば、今年第2四半期におけるシャオミの出荷台数は83%増。これに対しサムスンの増加率は15%に止まった。アップルに至ってはほぼ横ばいで、増加はたったの1%だった。 世界スマホ市場におけるシェアを見ると、サムスンが1位で19%。2位はシャオミの17%、アップルは3位で14%だった。 スタントンは成長理由として、シャオミの製品の多くがサムスンやアップルの製品よりはるかに安価な点を挙げた。 「いまだにマスマーケットに大きく偏ってはいるが、平均販売価格がサムスンと比べて40%、アップルと比べて75%安い」とスタントンは指摘した。 中国企業シェアは全体の4割近く ちなみに出荷台数の4位と5位はやはり中国のOPPO(オッポ、広東欧珀移動通信)とVivo(ビボ)だった。シェアはそれぞれ約10%で、出荷台数の伸びはOPPOが28%でVivoが27%。つまり世界のスマホ市場における中国企業のシェアは3分の1を超えたということだ。 ドナルド・トランプ大統領の退任を目前にした1月中旬、米国防総省はシャオミを含む9社を中国軍と関係を持つ企業のブラックリストに加えた。そしてジョー・バイデンが新大統領に就任した直後の1月下旬、シャオミは米国防総省と米財務省に対し、ブラックリストからの除外を求める訴えを起こした。 この結果、米政府は5月に入り、ブラックリストからシャオミを外すことに同意した。ブルームバーグによれば、ブラックリストへの指定が続くと、アメリカからの投資に制限が加えられる可能性があった。 その一方でホワイトハウスは、中国企業および中国企業と人民解放軍との関係について懸念を表明してもいる。 「バイデン政権は中国軍と関連のある企業に対するアメリカからの投資について深く懸念するとともに、そうした企業への圧力を維持するため力を尽くす」と、国家安全保障会議(NSC)のエミリー・ホーン報道官は述べている。 本誌はアップルの広報にコメントを求めたが、回答は得られていない。