「アサド」の記事一覧

シリア大統領選挙──アサド大統領が再選 得票率95%をどう捉える

シリアで5月26日に大統領(任期7年)選挙が実施され、現職のバッシャール・アサド大統領が2012年に公布された現行憲法のもとで、2014年に続いて2度目の当選を果たした。アサド大統領は、旧憲法(1973年公布)のもとでも2度(2000年、2007年)当選しており、今回の当選は通算で4度目となる。 ハマーダ・ハンムード人民議会(国会)議長が5月27日晩に行った記者会見での発表によると、有権者総数、投票総数などは以下の通り。 有権者総数(在外居住者を含む):18,107,109人 投票総数(在外投票を含...

投票は政権支配地域のみ、51人のうち出馬は2人… 内戦続くシリアで大統領選

<アサドが得票率95%で4選を果たした> 10年以上にわたって内戦が続くシリアで5月26日に大統領選が行われ、現職のアサド大統領が4選を果たした。 得票率は前回の2014年より6.4ポイント高い95.1%。任期は7年で、父親の代から半世紀以上にわたって「アサド王朝」が続くことになる。 だがシリアの反体制派陣営や西側諸国は、この選挙は自由と公正さを欠く出来レースだと強く批判している。 選挙が実施されたのは政権が支配する地域のみ。また51人が立候補を届け出たが、アサド以外に出馬が認められたのは知名度の劣...

アサド政権が越えてはならない「一線」を越えた日

<アサド政権は国連調査団の目の前で化学兵器による大規模攻撃を強行した> ワシントン・ポスト紙のジョビー・ウォリックは、国家安全保障に詳しいピュリツァー賞受賞記者。新刊書『レッドライン』(未邦訳)は、シリアにおける化学兵器の発見・破壊と過激派組織イスラム国(IS)の打倒を目指したアメリカの闘いに焦点を当てている。 同書は、別の人権侵害疑惑の調査で既に首都ダマスカス入りしていた国連調査団の2013年8月21日の信じ難い経験も描いている。その日、近郊の村々に新たな攻撃が行われ、少なくとも1400人が死亡。...

シリアの希望はそれでも死なず──民主化を夢見たアラブの春から10年

<内戦とテロの嵐が吹き荒れ、腐敗体質と独裁が復活──大量の難民が発生したが自由を求める戦いは終わらない> 小学5年生のときだった。学校当局の指示で授業を早めに切り上げ、シリアのバシャル・アサド大統領をたたえる歌を歌いながら首都ダマスカスの通りを行進することになった。この日の集会には大統領その人も姿を見せた。 長い行事が終わり、家に帰ると、私は興奮気味に父に話した。「大統領はね、サルみたいに耳がでかかったよ!」 軍の将校だった父は笑うどころか、私に平手打ちを食らわせた。このとき父に言われたことは一生忘...