「アフリカ」の記事一覧

戦闘で陸の孤島と化したエチオピア・ティグレ州の惨状を訴える手紙

<外部からの立ち入りが困難な複数の地域で大勢の人が虐殺され、飢え、支援の手も届かないなか命の危機にさらされている現状が詳細に綴られていた> エチオピア北部のティグレ州では、昨年11月から政府軍と反政府勢力の戦闘が続き、人道支援が断たれて久しい。政府軍に包囲され通信網も遮断されて陸の孤島と化したティグレ州の一部では、もう何カ月も虐殺や性暴力、飢饉が続いているとされるが、戦闘の原因や詳しい現状は外にはほとんど伝わってこなかった。現地のあるリーダーが助けを求めて州当局に送った手紙で、惨状が一部明らかになっ...

G7「一帯一路」対抗策は中国に痛手か(その2)対アフリカ中国債務はわずか20%

世界銀行やジュビリーなどのデータによれば、対アフリカ債務の20%しか中国は占めていない。20%で開発途上国を掌握しているとすれば、G7には何ができるのか?その資金は誰が出すのか?(本稿は「その1」の続きである。) G7首脳会談コミュニケで触れているアフリカ 6月13日に発表されたG7首脳会談コミュニケ冒頭には以下の文章がある(全文和訳は外務省のHP )。 ――世界中で他国・地域との我々のパートナーシップを強化する。我々は、クリーンかつグリーンな成長のためのイニシアティブを通じたものを含め、インフラ投...

ワクチンが不足すればテロが増える──アフリカのコロナ禍

<ワクチン接種の遅れるアフリカでは、コロナ対策が必然的にロックダウン頼みとなり、経済不安と貧困がテロ組織を勢いづけている。世界の責任とワクチン確保に努めるべき理由とは?> アフリカ諸国の指導者は5月中旬、パリにおいて、新型コロナウイルスによるパンデミック(世界的大流行)後の経済復興について話し合った。この国際会合で浮き彫りになったのは、コロナワクチンの不足がロックダウン(都市封鎖)と深刻な不況、イスラム過激派のテロ復活に直結するという共通認識だった。 アフリカ大陸の人口は約13億人。世界全体の約16...

洪水で取り残された希少キリンを救う箱舟作戦

<洪水で水に囲まれた8頭のロスチャイルドキリン。水路で安全な場所に運ぶため大胆な船が作られた> ケニアで、希少種のキリン8頭を救うための大胆な作戦が進んでいる。洪水で周囲を水に囲まれた。水辺にはワニも待ち構えている。 自然保護の専門家と地元住民は協力して、身長5メートル近いキリンを一頭ずつ安全な場所まで運べる鉄製の船を作った。 だが、やっと一頭を運び終えたばかりのところで、救出作戦は時間との戦いになっていると、NGOの「今キリンを救え」は言う。 キリンはロスチャイルドキリンという絶滅危惧種で、ケニア...

対中デフォルト危機のアフリカ諸国は中国の属国になる?

<パンデミックでデフォルトのリスクにさらされる途上国。これは中国の思う壺なのか、それとも想定外の厄介な事態なのか> 中国は発展途上国に巨額の融資を行ってきた。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で世界経済が悪化するなか、途上国はデフォルト(債務不履行)のリスクにさらされている。この状況は中国の思う壺なのか、それとも中国にとっても想定外の厄介な事態なのか。 中国の習近平(シー・チンピン)国家主席が野心的な経済圏構想「一帯一路」をぶち上げたのは2013年だ。陸路と海上輸送路の整備を通じて、ユ...

ナイジェリア、最大都市ラゴスなどに夜間外出禁止令 警察の暴力への抗議が暴動に発展、56人以上が死亡

ナイジェリアで21日、警察の暴力に対する抗議活動が一部で暴動に発展し、治安部隊による発砲で死者が出たほか、最大都市ラゴスや幾つかの州で夜間外出禁止措置が実施されるなど混乱が広がっている。 ブハリ大統領は「相互理解と平穏」を訴えているが、ラゴス市内では住民から相次いで発砲音を聞いたとの声が寄せられた。若者らは倒した信号機や樹木、岩などを使って主要道路を封鎖。ロイターが確認した映像には、武装した警官部隊が地面に横たわる男性を足蹴にした後、警官の1人が背中を撃ち、男性の体を引きずり回している様子が記録され...

ナイジェリア、警察への抗議デモ隊に兵士が発砲 アムネスティは15人殺害と発表

アフリカ最大の都市とされる、ナイジェリアのラゴスで20日夜、警察に抗議するデモ隊に兵士が発砲したもよう。目撃した3人によると、デモに参加していた少なくとも2人が撃たれた。 ナイジェリア全土ではここ2週間近く、警察の「対強盗特殊部隊(SARS)」に抗議する数千人規模のデモが連日行われている。 SARSは以前から強奪や拷問、殺人に関与しているとの批判があり、今月11日に解散したが、抗議は続いている。 発砲があったラゴスのレッキ地区でも、抗議デモが毎日行われていた。撃たれた2人の容体は不明。アムネスティ・...

その数333基、世界一のダム輸出国・中国の「無責任」

<決壊、ひび割れ、水資源対立......。アフリカ・アジアを中心に各地でダム建設を進める中国だが、この「ダム輸出」は単なる善意の経済支援ではない。本誌「中国ダムは時限爆弾なのか」特集より> 中国は世界のダム建設数第1位の「ダム輸出王国」である。 環境保護団体インターナショナル・リバーズの2014年のデータによれば、中国が国外で建設したダムの総数は333基に上り、その半数以上がアジア(57%)、特に東南アジア(38%)に位置している。次にアフリカ(26%)が多く、さらに南米(8%)、ヨーロッパ(7%、...

アフリカで外国による軍事基地建設ラッシュが起きているのはなぜか

<欧米諸国だけでなくアジアや中東の国々も競うように軍事拠点を確保している> 8月下旬、ケニアの民兵組織が隠密作戦によって、複数のテロ容疑者を夜間に襲撃・殺害していたことが報じられた。報道は、アメリカとケニアの外交・諜報当局者へのインタビューに基づくものだった。 問題の民兵組織は、アメリカとイギリスの諜報当局者たちから訓練や武器などの支援を得ていた。 報道によれば、2004年以降、米CIAはケニアで一般市民の目に触れることなく作戦を展開している。標的の特定、追跡と居場所の特定においては、MI6(英国情...

パンデミック拡がるアフリカ、オンライン診療急拡大 欧米企業も大型投資

ナイジェリアの首都アブジャで慈善団体の調査員として働くロベス・メティボバさんは赤ちゃんが下痢を起こした時に、自宅近くの診療所に行くと2人とも新型コロナウイルスに感染するのではないかと不安になった。「診療所に行くことを考えると、とても怖かった」という。 この診療所はナイジェリアの医療ハイテク会社イーヘルス・アフリカが運営しており、来所しなくても済むようにメティボバさんに医者とのビデオチャット用のリンクを送った。 新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)が続く中、世界中で医療のあり方に大きな変化が生じ...