「アフリカ」の記事一覧

その数333基、世界一のダム輸出国・中国の「無責任」

<決壊、ひび割れ、水資源対立......。アフリカ・アジアを中心に各地でダム建設を進める中国だが、この「ダム輸出」は単なる善意の経済支援ではない。本誌「中国ダムは時限爆弾なのか」特集より> 中国は世界のダム建設数第1位の「ダム輸出王国」である。 環境保護団体インターナショナル・リバーズの2014年のデータによれば、中国が国外で建設したダムの総数は333基に上り、その半数以上がアジア(57%)、特に東南アジア(38%)に位置している。次にアフリカ(26%)が多く、さらに南米(8%)、ヨーロッパ(7%、...

アフリカで外国による軍事基地建設ラッシュが起きているのはなぜか

<欧米諸国だけでなくアジアや中東の国々も競うように軍事拠点を確保している> 8月下旬、ケニアの民兵組織が隠密作戦によって、複数のテロ容疑者を夜間に襲撃・殺害していたことが報じられた。報道は、アメリカとケニアの外交・諜報当局者へのインタビューに基づくものだった。 問題の民兵組織は、アメリカとイギリスの諜報当局者たちから訓練や武器などの支援を得ていた。 報道によれば、2004年以降、米CIAはケニアで一般市民の目に触れることなく作戦を展開している。標的の特定、追跡と居場所の特定においては、MI6(英国情...

パンデミック拡がるアフリカ、オンライン診療急拡大 欧米企業も大型投資

ナイジェリアの首都アブジャで慈善団体の調査員として働くロベス・メティボバさんは赤ちゃんが下痢を起こした時に、自宅近くの診療所に行くと2人とも新型コロナウイルスに感染するのではないかと不安になった。「診療所に行くことを考えると、とても怖かった」という。 この診療所はナイジェリアの医療ハイテク会社イーヘルス・アフリカが運営しており、来所しなくても済むようにメティボバさんに医者とのビデオチャット用のリンクを送った。 新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)が続く中、世界中で医療のあり方に大きな変化が生じ...

マリ、反乱指導の軍が民政移管を表明 影響力あるイスラム聖職者は政治から身を引くと表明

西アフリカのマリで抗議活動を主導してきたイスラム教の聖職者が19日、反乱を起こした軍の指導者と会談した後、政治から身を引くと表明した。 マリでは18日、反乱を起こした軍兵士の一部がケイタ大統領や政府高官らを相次いで拘束した。ケイタ大統領は19日、辞任を表明した。反乱した兵士らは、選挙を実施して民政移管する意向を表明した。 マリでは大統領辞任を求める大規模デモが続いていた。イスラム過激派の勢いも増しており、政情不安が高まっている。 19日の首都バマコの状況は、終日落ち着いていた。反乱した兵士らは、通常...

西アフリカのマリで軍兵士の一部が反乱 大統領らを拘束

西アフリカのマリで18日、反乱を起こした軍兵士の一部が首都バマコでケイタ大統領や政府高官らを拘束した。同国ではイスラム過激派が活発化し、大規模な反政府デモも繰り広げられており、政情悪化が深刻となった。 軍兵士の一部は同日午前にバマコ近郊のカティの軍基地で反乱を起こし、政府や軍の高官を多数拘束した。 ソーシャルメディアに掲載された動画では、軍用車列の中にいるケイタ大統領とシセ首相が武装した兵士に囲まれている姿が映されている。ロイターは動画が本物かどうかを確認できていない。 反乱した軍兵士を率いているの...

日本初のアフリカ人学長が「価値観」を揺さぶられた5冊の本

<マリ出身の京都精華大学学長ウスビ・サコが、影響を受けた5冊を紹介。その1冊は西洋文化の優位性を再考させられた『オリエンタリズム』だが、実は日本も西洋からほかの文化を見下していることに気付いたという。本誌「人生を変えた55冊」特集より> 私たちは学校に通いだすと、価値観を「置き換える」癖が生まれがちだ。私の出身国のマリでも、土着文化は古くさく、西洋文化は新しくて合理的でかっこいい、となっていく。その置き換えられた価値観を取り戻してくれたのが、アマドゥ・ハンパテ・バーの『アフリカのいのち――大地と人間...

新型コロナ、経済封鎖の影響で餓死する子どもが12万人以上増える、との試算

<新型コロナウイルスの感染は、感染症そのものよりも、都市封鎖、貿易制限などの措置の影響が子どもたちを危機にさらしていることがわかってきた......> 国際連合児童基金(UNICEF・ユニセフ)は、2020年7月27日、「新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大により、消耗症(深刻な栄養状態の低下)になる5歳未満の子どもが年間670万人増え、世界全体で5400万人に達するおそれがある」と発表した。そのうち半数以上が南アジア地域で、サハラ以南のアフリカと合わせて約8割を占める。 「感染症そのものより...

ゾウ大量死の原因は病原体か──可能性は低いがヒトに感染するリスクも

<ボツワナで281頭のゾウの死骸が見つかった大量死事件は未だ原因不明だが、その突発性、地域の限定性などから推測されることもある> ボツワナで数百頭のゾウが大量死した原因は、いまだに謎のままだ。中毒死の可能性もある一方で、これまで知られていなかった病原体が原因との説も浮上している。さらにはこの病原体が人間に伝染する可能性も示唆されている。 ボツワナ政府が7月12日に出した声明によると、同国北西部にあるセロンガ村周辺で、これまでに281頭のゾウの死骸が見つかったと報告している。これら「原因不明の死」につ...

コンゴ西部でエボラ出血熱拡大 20人死亡、50人前後の感染確認=WHO

世界保健機関(WHO)によると、コンゴ民主共和国(旧ザイール)の西部でエボラ出血熱が拡大しており、これまでに約50人の感染が確認されている。 WHOで緊急事態対応を統括するマイケル・ライアン氏は、6月1日に当局が感染拡大を発表して以来、コンゴ民主共和国のエカトゥール州で48人の感染が確認されているほか、3人の疑い例が見つかり、20人が死亡していると述べた。 同氏は記者会見で、「まだ感染は拡大途上にあり、依然大きな懸念要因といえる」と指摘。同州にはコンゴ川の一部が含まれており、ここはコミュニティー同士...

アフリカで進行する「静かな感染拡大」 深刻な新型コロナのデータ不足

タンザニアのジョン・マグフリ大統領は4月中旬、新型コロナウイルスから国が守られるよう、全国的に3日間の祈りを捧げることを呼びかけた。だが1カ月も経たないうちに、大統領は新型コロナに対する勝利を宣言し、東アフリカに位置する自国への観光再開を呼びかけた。 世界保健機構(WHO)は、5500万の人口を擁するタンザニアは東アフリカ地域でも最も医療システムが脆弱な国の1つで、国内でのウイルスまん延についてはほとんど情報がないと警告していた。 信頼できるデータの不足はアフリカ諸国の多くに共通する問題だ。国によっ...