「アメリカ政治」の記事一覧

アメリカ「世襲」政治家に注目集まる NY「名門対決」を裏で操るのは?

<来年のニューヨーク州知事選への出馬の意欲を見せるジュリアーニJr.が、スキャンダルまみれのクオモに挑む?> アンドリュー・ジュリアーニ(35)は、元ニューヨーク市長でトランプ前大統領の個人弁護士としても知られたルディ・ジュリアーニの息子。当選経験はないものの、トランプ政権下で補佐官を務めた経歴を売りにして、来年11月のニューヨーク州知事選への出馬に意欲を見せている。 ジュリアーニはワシントン・エグザミナー誌の取材に対し、「勝つ自信がある」と明言。「トランプという名の人物を別にすれば、私が誰よりも優...

トヨタはアメリカの民主主義を軽視している? ツイッターでボイコット呼びかけ

<1月の米連邦議会襲撃事件を受け、大統領選でのバイデン勝利を認めなかった議員に対する献金を「民主主義の敵」とみる風潮が広がっている> 昨年の米大統領選の結果を認めなかった下院議員に1000ドルの政治献金をしたことがわかり、SNSでトヨタ自動車に対する批判が起きている。 1月6日にトランプ大統領の支持者が米連邦議会を襲撃した後、トヨタは政治献金の見直しを行う意向を示していた。襲撃事件の数日後、トヨタの広報はE&Eニュースに対し、「最近の出来事や米連邦議会への恐ろしい襲撃を受け、わが社は今後の献金の基準について再検討を行っている」と述べたのだ。 だが最近になって、トヨタが2月4日に共和党のアレックス・ムーニー下院議員(ウェストバージニア州選出、共和党)に1000ドルの献金を行っていたと伝えられて問題になった。ムーニーは、議会襲撃事件の直後の上下両院合同会議で、ジョー・バイデンの勝利を認定しなかった147人の議員の1人だ。 襲撃事件を受けて、一部の共和党議員は「トランプが勝った、トランプは選挙を盗まれた」と言うのをやめた。事件を扇動したとして、トランプ前大統領は弾劾訴追された。 だが、政治ニュースレター「ポピュラー・インフォメーション」を発行しているジャド・レガムはツイッターで10日、トヨタのムーニーへの献金についてこう伝えた。「1月6日の後に『わが社は今後の献金の基準について再検討を行っている』と言っていたトヨタが、連邦選挙委員会(FEC)のデータによれば、2月に大統領選の結果認定に反対したムーニー議員に1000ドル献金していた」 UPDATE: @Toyota, which after 1/6 said it would be "assessing our future PAC criteria," donated $1000 to @RepAlexMooney, who objected to the certification of the Electoral College in February, according to a new FEC filing— Judd Legum (@JuddLegum) April 9, 2021 「反民主主義的スタンスにがっかり」 この投稿を受け、ツイッターではトヨタを批判する声がいくつも上がった。これまでずっとトヨタ車を購入してきたというあるユーザーは「(トヨタが)アメリカの民主主義を大事にしないなら、アメリカの消費者もトヨタを大事にしない」とツイート。また、「暴動は支持しない」という自らの意思を今後の購買行動を通して示すと述べた。 #Toyota making me regret my 2020 car purchase... when my kid starts driving I won't be replacing it with a Toyota!! https://t.co/FiA9fNGKbv— Pa que sepas: Mexicans are Native Americans! (@GW27571) April 10, 2021 Come on @Toyota, don't support people who tried to destroy our democracy.This will influence my next car buying decision. https://t.co/HMtUUStNSB— Khashoggi's Ghost (@UROCKlive1) April 10, 2021 .@Toyota chose profits and influence over democracy https://t.co/pt4LfxR0CO— The Lincoln Project (@ProjectLincoln) April 9, 2021 別のユーザーは、この1000ドルの献金がトヨタ車の販売減につながる可能性を指摘。「なぜなら襲撃事件を支持する企業からはものを買いたくないという人は多いはずだ。私たちは忘れない」 また、これまでトヨタを高く評価してきたという人物は「トヨタよ、暴動を扇動した者を支持するのか」とツイート。そして「この件での御社の反民主主義的なスタンスに深く失望した」と嘆いた。 トヨタは本誌へのコメントで、献金する相手の政治家は「自動車産業や弊社にとって重要な問題について、その人が取っている立場に基づいて」決めていると述べた。 またトヨタは「連邦議会議員を、選挙の結果認定に対する投票行動だけで判断するのは適切ではないと考えている」と主張。「徹底的な再評価を元に、発言や行動を通してアメリカの選挙や制度の正当性を傷つけている一部の議員に対しては献金をやめた」とした。 ===== 襲撃事件を受けて、ゼネラル・モーターズやフォードといった自動車メーカーなど多くの企業は、政治献金を一時停止して見直しを行うと発表した。 CNBCによれば、マイクロソフトやグーグル、ゼネラル・エレクトリック(GE)の政治活動委員会(PAC、政治献金などのために企業などが設立する団体)は、大統領選の結果認定に反対した議員に対する献金を22年いっぱい停止する方針を明らかにしている。 だが4月に入ってロイター通信は、フォードが1日から献金を再開する予定だと伝えた。また、大統領選の結果に異議を申し立てた議員への献金も禁止しない考えだという。

ベーシックインカムを掲げるニューヨーク市長の有力候補

<昨年の大統領選に出馬したベーシック・インカムの旗手アンドリュー・ヤンが、初のアジア系ニューヨーク市長を目指す> 起業家として経験を積んできた台湾系アメリカ人のアンドリュー・ヤンは、2020年の米大統領選で民主党の候補者指名獲得を目指したものの、予備選では代議員を1人も獲得できずに終わった。それでも、ホワイトハウスへの挑戦を通じて──公約の柱だったベーシック・インカム(BI=最低所得保障)政策と共に──全国区の知名度を獲得した。 そのヤンが今度は11月のニューヨーク市長選(予備選は6月)に民主党から...

【やさしい解説】米南部で「復活」した人種隔離政策「ジムクロウ法」とは

リベラルアーツガイドは、人文社会科学系学問の復権をめざし、修士以上の研究者有志が中心となって現代社会と関わりの深いトピックについてやさしく解説しているサイトです。 ジムクロウ法(Jim Crow laws)とは、1870年代から1960年代までアメリカ南部における、州・郡・市町村レベルでの人種隔離をする規則と条例です。「ジムクロウ」という言葉の語源は、顔を黒塗りした白人俳優のトーマス・ライスが演じたキャラクターにあります。 ジムクロウはアメリカ合衆国における人種主義制度の一つにすぎませんが、アメリ...

韓国系移民の共和党候補が「中国系移民はアメリカに来るな」と発言

<下院補選への出馬に意欲見せるも、先輩の韓国系女性議員からは総スカン> トランプ政権で中小企業庁の高官を務め、今はテキサス州の下院補選に共和党候補として出馬を狙うセリー・キムが、中国からの移民の入国を拒絶すべきだと述べて物議を醸している。自分は韓国系だから、こうした発言をしても許される――そんな主張も行った。 キムは3月31日に行われた政治集会で、中国からの移民は新型コロナウイルスを持ち込む可能性があるため、アメリカへの入国を認めるべきではないと述べた。こうした主張は、アメリカでアジア系への差別が深...

アメリカ極右が愛するダークヒーローとは? 勝手なイメージ利用に不快感

<米連邦議会議事堂を襲撃した過激集団に愛用されてイメージ悪化に頭を抱える企業が続出> マーベル・コミックスが厄介な問題に直面している。それも、どちらかといえばB級キャラクターである「パニッシャー」のブランドイメージに関する問題だ。 パニッシャーは、マーベルのコミックに登場するヒーローの中でも珍しく冷酷なキャラとして知られる。かつてはアメリカの海兵隊員だったが、家族を惨殺されたのを機に、悪者たちに死の裁きを与えるダークヒーローに変わった男なのだ。 マーベルの悩みの種は、そんなパニッシャーが今年1月、ワ...

アメリカ極右が愛するダークヒーローとは? 勝手なイメージ利用に不快感

<米連邦議会議事堂を襲撃した過激集団に愛用されてイメージ悪化に頭を抱える企業が続出> マーベル・コミックスが厄介な問題に直面している。それも、どちらかといえばB級キャラクターである「パニッシャー」のブランドイメージに関する問題だ。 パニッシャーは、マーベルのコミックに登場するヒーローの中でも珍しく冷酷なキャラとして知られる。かつてはアメリカの海兵隊員だったが、家族を惨殺されたのを機に、悪者たちに死の裁きを与えるダークヒーローに変わった男なのだ。 マーベルの悩みの種は、そんなパニッシャーが今年1月、ワ...

南部ジョージア州に人種隔離政策「ジム・クロウ法」が復活

<現代のアメリカで、黒人の投票を難しくする法律が成立し、署名に抗議した黒人議員は逮捕された> 米ジョージア州議会は3月25日、選挙に関する州法の改正案、通称「SB(上院法案)202」を成立させた。米副大統領カマラ・ハリスの姪で弁護士のミーナ・ハリスはこの法律を白人と黒人を隔離し、黒人の投票権も実質的に剥奪した「ジム・クロウ法」の復活だ、とツイートした。ジム・クロウ法は19世紀末から1960年代まで南部諸州に存在した州法の総称だ。 SB202は共和党の主導によって、下院では賛成100反対75、上院では...

それでも私がトランプから勲章を受け取った理由

<暴動の数日後に国民芸術勲章を授与された「ナパーム弾の少女」のカメラマンの心の内> カメラマンのニック・ウットがドナルド・トランプ米大統領(当時)から国民芸術勲章を授与される2日前、別の著名人が受章を辞退した。NFLのニューイングランド・ペイトリオッツのヘッドコーチ、ビル・ベリチックだ。彼はトランプの長年の友人で、ウットと同じ週に大統領自由勲章を授与される予定だったが、1月6日の連邦議会議事堂での暴動という「悲劇的な出来事」を理由に辞退した。 それでもウットは辞退しようとは思わなかった。ベトナム出身...

トランプ後継への隠し切れない野心、元国連大使ニッキー・ヘイリー

<議事堂襲撃事件でトランプへの求心力は急落、ヘイリーは「2024年」を制するのか?> ニッキー・ヘイリーはドナルド・トランプに忠実だった。国連大使を務めたが、あの男と仲たがいすることなくホワイトハウスを去った。トランプ政権で稀有な例だ。娘婿で最側近だったジャレッド・クシュナーも言っていた。彼女が戻ってくるならいつでも大歓迎だと。 しかし1月のあの出来事でヘイリーは心変わりしたらしい。FOXニュースの番組に出演した彼女は昨秋の大統領選について、およそ非トランプ的な見解を披露している。 「たくさんの女性...