「アメリカ政治」の記事一覧

トランプ主義への対処を誤れば、トランプは「英雄、殉教者、スローガン」になる

<トランプを恩赦すべきか、説明責任を追及すべきか。そしてトランプ派をどう扱うか。バイデンはウォーターゲート事件後以上に難しい舵取りを迫られている> (本誌「バイデン 2つの選択」特集より) ドナルド・トランプ前大統領の説明責任という重大な問題について判断を下すのは誰しもが難儀するだろう。大統領に就任したジョー・バイデンならなおさらだ。沈黙が続くのも無理はない。 78歳で民主党古参のバイデンは、厳格なアプローチより団結と和解を説くほうが性に合うようだ。1月6日の連邦議会議事堂への襲撃を受けて正義を求め...

バイデン政権始動:最大の問題は共和党がトランプと縁を切れるかどうか

<バイデンは「団結」を訴え、トランプ後のアメリカが始まった。だが「トランプ主義」はまだ死んでおらず、共和党自体も今後はイデオロギー的な再生を迫られるのではないか> (※本誌「バイデン 2つの選択」特集より) 政治に新たなユニティ(結束、団結)の風を吹かせる。ジョー・バイデンはそう誓って、1月20日に晴れて第46代アメリカ合衆国大統領となった。その場が大勢の州兵や警官に守られていたのは、前任者ドナルド・トランプの残した混乱と怒りの傷が深く、新大統領の歩むべき道が険しいことの証左だ。 長年の盟友たち(上...

ワシントンの夜空に現れた「光の柱」の意味

アメリカのバイデン新大統領の就任式を2日後に控えた1月18日に首都ワシントン中心部に現れたのは、夜空に伸びる56本(州と海外領土などの数)の光の柱。 連邦議会議事堂と、隣接する国立公園ナショナルモールの上空を照らし出した。 トランプ前大統領の支持者による議会襲撃事件の舞台となった場所だが、バイデンはここに新たな希望の光をもたらせるだろうか。 <2021年2月2日号掲載> ===== 就任式を前にナショナルモールには20万本の国旗が並び、56本の「光の柱」が夜空を照らした Guardian News-...

ワシントンの夜空に現れた「光の柱」の意味

アメリカのバイデン新大統領の就任式を2日後に控えた1月18日に首都ワシントン中心部に現れたのは、夜空に伸びる56本(州と海外領土などの数)の光の柱。 連邦議会議事堂と、隣接する国立公園ナショナルモールの上空を照らし出した。 トランプ前大統領の支持者による議会襲撃事件の舞台となった場所だが、バイデンはここに新たな希望の光をもたらせるだろうか。 <2021年2月2日号掲載> ===== 就任式を前にナショナルモールには20万本の国旗が並び、56本の「光の柱」が夜空を照らした Guardian News-...

バイデン、大統領就任直後に出す大統領令や政策まとめ

バイデン次期米大統領は就任後の数日間で何十本もの大統領令に署名し、包括的な法案も議会に送る計画だ。移民や気候変動についてのトランプ大統領の肝いりの政策の一部を覆すと同時に、新型コロナ危機への米政府対応を強化する狙いだ。 想定される措置を次に挙げる。バイデン氏のアドバイザー何人かへのインタビューや大統領選公約の内容、クレイン次期大統領首席補佐官の最近のメモに基づいてまとめた。 新型コロナ ・新型コロナウイルスワクチンの配布加速とコロナで打撃を受けた国民向けの経済対策として1兆9000億ドルの支出を提案...

アメリカを統合する大前提が「今回壊れた」可能性は何パーセントか

<アメリカのフェアネス(公平性)、イギリス・カナダとの違い、そしてカギとなるのは2026年だという発言も飛び出した。バイデン時代のアメリカはどうなるのか。フォーラム『新しい「アメリカの世紀」?』より(後編)> 「超大国アメリカの没落」など、「アメリカの世紀の終わり」はしばしば議論されてきたが、今後はどうか? 論壇誌「アステイオン」編集委員長の田所昌幸・慶應義塾大学教授と、同編集委員で特集責任者の待鳥聡史・京都大学教授、小濵祥子・北海道大学准教授によるオンラインフォーラム『新しい「アメリカの世紀」?』...

繰り返される衰退論、「アメリカの世紀」はこれからも続くのか

<トランプからバイデンへと代わるが、今後のアメリカはどうなるか。今回の「アメリカ衰退論」はこれまでと違うのか、アメリカ・ファーストとは何だったのか......。フォーラム『新しい「アメリカの世紀」?』より(前編)> 2021年1月20日、バイデン政権へと交代する。「アメリカの終焉」「超大国アメリカの没落」など、「アメリカの世紀の終わり」はしばしば議論されてきた。それでもアメリカの動向に世界がいまだに注目し続けていること自体は、現在も「アメリカの世紀」が続いていることを示唆している。 しかし、今後のア...

ホワイトハウスを去るトランプ側近の手には思い出の写真が

<政権きっての対中強硬派で知られるナバロ大統領補佐官が持っていたのは......> 新政権への移行が目前に迫るなか、ホワイトハウスを去る人々は引っ越し作業に追われている。 1月13日に西館から荷物を運び出していたのは、トランプ政権きっての対中強硬派として通商政策を仕切ったナバロ大統領補佐官。 思い出の1枚なのだろうか、手には2018年12月にアルゼンチンで行われた米中首脳会談の写真パネルがあった。 <本誌2021年1月26日号掲載> =====...

<世論調査>共和党支持者の4人に3人は「バイデンは不正でトランプに勝った」と回答

<バイデンが大統領になった後も容易に埋められそうにない分断の実態が浮き彫りに> 共和党支持者のうち4人に3人が、2020年11月の大統領選挙でジョー・バイデン次期大統領が正当に勝利したわけではないと考えていることが、新たな世論調査で明らかになった。 共和党支持者の選挙結果に対する不信の念は、ドナルド・トランプ大統領と共和党議員たちが、不正投票があったとする根拠のない主張を絶え間なく続けたことで増幅されてきた。 連邦最高裁も含む全米の裁判所は、トランプ陣営が選挙結果を覆すことを目指して起こした一連の訴...

SNSは大統領を「検閲」していい

<ツイッター、フェイスブック、アマゾン。ほかにEC企業などもトランプ一派を排除する動きに出ている。テック企業の情報監視能力が議論の対象になる日はいずれやって来るが、今はその時ではない> ツイッターがトランプ米大統領の個人アカウントを永久停止し、フェイスブックも無期限凍結した。アップルとグーグルはそれぞれ、米連邦議会議事堂を襲撃した暴徒たちのたまり場と化していたSNS「パーラー」をアプリストアから削除した。 とはいえパーラーにとって最も大きな打撃は、アマゾンの決定かもしれない。同社がクラウド基盤の提供...