「アメリカ社会」の記事一覧

ドラァグクイーンと子供のふれあいイベントが抗議殺到で中止に、殺害予告も

<ドラァグクイーンが子供たちに絵本の読み聞かせをするイベントに、暴力的な脅迫が殺到。安全上の懸念から中止に> 米ネブラスカ州リンカーン市にある子供博物館は7月26日、予定されていた「ドラァグクイーン・ストーリー・アワー」を中止すると発表した。これはドラァグクイーンが、子供たちに絵本の読み聞かせをするイベントだが、中止の理由は「暴力的な脅迫が殺到したこと」だった。 子供博物館のインスタグラム投稿によれば、このイベントは数週間前から予定されていたもので、7月31日(土)の閉館後に参加希望者だけに向けたイ...

アメリカで政府や企業のワクチン接種義務付け進む デルタ株感染拡大で

<すでに1億6000万人以上がワクチン接種済みのアメリカでもデルタ株の感染が急拡大。連邦政府もグーグルなどの大企業も、接種義務化を打ち出した> ジョー・バイデン米大統領は、感染力の強いデルタ型変異株の流行で感染者が再拡大していることから、ワクチン接種を促すための新たな施策を発表した。連邦政府職員にワクチン接種の証明を義務づけるなどの措置を導入し、州政府に対しては、ワクチン接種者に100ドルを支給するよう求めると発表した。費用は連邦政府が負担する。またグーグル、ツイッターなどのハイテク大手もオフィス再...

コロナでアメリカ人の平均寿命が大幅に短く…人種別の数字に大きな差が

新型コロナによる2020年のアメリカ人の死者は37万人以上。主にその影響で、20年のアメリカ人の平均寿命が前年よりも1歳半短い77.3歳だったことが疾病対策センター(CDC)の報告書で明らかになった。 第2次大戦中以来の大きな落ち込みだが、その数字には人種・民族間の格差も透けて見える。白人の平均寿命が7 8 . 8 歳から77.6歳へと1.2歳分短くなったのに対し、ヒスパニック系は81.8歳から78.8歳へと3.0歳も短縮。黒人も74.7歳から71.8歳へと2.9歳分短くなった。 これは質の高い医療...

東京五輪、視聴率苦戦の根本理由

<パンデミックの影響で異例の1年延期、ほぼ無観客、さらに開催都市への関心も今ひとつ?> 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)のなか開幕した東京五輪は、近代五輪史上で他に類を見ない異例の大会となっている。だが、偉大なアスリートたちが競い合う雄姿を、テレビで視聴する人がどれだけいるのだろうか。多くのプロスポーツリーグが視聴者数の減少に頭を悩ませるなか、東京五輪もまた、TV視聴率が振るわない結果となる可能性がある。 アメリカ国内でオリンピック・パラリンピックの独占放映権を持つNBCには、視聴者...

さすがの米保守派もワクチン否定から推奨に転換、その理由は?

<ワクチンの安全性に対する疑惑やバイデン政権への反発などからワクチン接種を拒み続けてきた共和党支持者も、これで態度を変えるか?> このところ、米共和党議員や保守派メディアの司会者がワクチン否定派から転向し、ワクチン接種を呼びかけるケースが目立っている。ジョー・バイデン大統領の首席医療顧問として新型コロナウイルス感染症対策にあたるアンソニー・ファウチ博士はこの傾向を歓迎する。 7月25日にCNNの番組「ステート・オブ・ザ・ユニオン」に出演したファウチは、共和党の政治家の一部がワクチン接種の呼びかけるよ...

五輪で再燃する? 国旗に敬意を払わないアスリートを人々は支持するか

6月下旬、アメリカの女子ハンマー投げの黒人選手が東京五輪出場を決めた試合の表彰式で米国旗から体を背け物議を醸した(写真)。彼女の狙いは国内の社会的不正義への抗議。だがアメリカ人の多くは、近年増えている運動選手の政治的パフォーマンスを歓迎していないようだ。 このニュースが流れた直後に行われた世論調査では、アスリートが国際的な場で米国旗に敬意を示すことが「極めて重要」または「ある程度重要」と答えた人は79%。この傾向は人種や支持政党を超えて共通しており、黒人の61%が同意。共和党支持者の93%、民主党支...

ロサンゼルスがマスク再義務化、「ワクチンは効いている」が問題は…

<ワクチンは感染拡大防止に極めて有効という意見は変わらないが、それでも感染者数が増加して対策が必要になった理由> ロサンゼルス郡当局は7月15日、ワクチン接種の有無にかかわらず7月17日から屋内でのマスク着用を義務付けると発表した。同郡の新型コロナウイルス感染者数は3月以来最悪。その多くがデルタ株の感染者だ(郡当局によると、6月27日~7月3日に確認された感染者の71%に上る)。 問題はワクチン接種の進捗状況だ。郡公衆衛生局の発表にはこうある。「ワクチンを2回接種した人は、デルタ株感染による重症化か...

大坂なおみが「尊敬すべき」女性としてバービー人形に

<「境界を突破し、次世代に刺激を与える女性」として、バービー『ロールモデル』シリーズの一員に。人形は数日で完売した> グランドスラムで4勝を挙げたテニスのトップ選手、大坂なおみ(23)をモデルにしたバービー人形が登場した。米玩具メーカーのマテルは、さまざまな分野のリーダー的な女性をモデルにしてバービー人形の多様化を進めているが、大坂なおみがそのラインアップに加わった。 29.99ドルの大坂なおみ人形は、7月12日の発売後わずか数時間で売り切れた。マテルのウェブサイトには、次のように書かれている。「こ...

マイアミのコンド倒壊を嘲笑った中国でホテルが倒壊、それでも中国は「勝った」と主張

<フロリダ州のコンドミニアム崩壊と、残存部分の爆破解体を見て大喜び。犠牲者を見捨てるアメリカはもう「人権の灯台」ではなくなったと断罪> 7月12日に中国東部でホテルの崩壊事故が起き、中国の外交官たちにとって、なんとも皮肉な展開となっている。彼らは数日前までツイッターに、フロリダ州で起きたコンドミニアム倒壊現場の捜索・救助活動をあざ笑う投稿を続けていたからだ。 倒壊事故が起きたのは、江蘇省沿岸の蘇州市にある四季開源ホテル。地元当局によれば、3階建ての建物が崩れ落ち、瓦礫の山と化した現場では、現在も9人...

大谷が英語を喋らないと「差別」した米キャスター、実は大谷の「崇拝者」だった

<アジア人に対するあからさまな人種差別と、ファンからも同業者からも批判を浴びたが、真意は真逆だった?> 米スポーツ専門局ESPNの番組司会を務めるスティーブン・A・スミスが7月12日、ロサンゼルス・エンゼルスのスーパースターである大谷翔平を「通訳が必要な男」と呼び、米大リーグ(MLB)ファンは激怒した。 問題の発言が飛び出したのは、スミスとマックス・ケラーマンが共同司会を務めるESPNのトーク番組「ファースト・テイク」。スミスはケラーマンと、12日のホームランダービーについて話すなかで、次のように発言した。「野球が国際的なスポーツで、誰でも参加できるのは理解している。だがテレビや球場で観戦する観客のことを考えると、その一番の『顔』が通訳を必要とする男だというのはマズイんじゃないか。この国では、通訳がいなければ彼が何を言っているのかまったく分からないんだから!」 「ほかのスポーツは違う。たとえばバスケットボールではダーク・ノビツキーがドイツ出身だし、マヌ・ジノビリをはじめ複数の選手が外国出身だが、彼らは流暢な英語を話す」と、スミスは続けた。「インタビューで彼らが何と言ったかを理解できる。彼らには通訳が必要ないからだ。だが大リーグにはなぜか、通訳が必要な選手たちがいる」 「正真正銘の差別」と批判 一連の発言は、大谷がエンゼルスで打者、投手および野手として輝きを放ち、彼がMLBの「顔」になり得るという声が多いという話題の中で出たものだった。大谷は13日にデンバーで開幕するオールスターゲームで、大リーグ選手として史上初めて、投手と打者の両方で出場する。 発言の直後、ソーシャルメディア上には、抗議のコメントが殺到した。 ESPNの元番組司会者であるキース・オルバーマンは、「私はスミスがESPNで成功している時もそうでない時も、彼が正しい時も間違っている時も彼を支持してきた」とツイートし、こう続けた。「だが今回の大谷翔平に関する発言は、アジア人に対するヘイトクライムが問題となっているなかでの、正真正銘の人種差別だ」 I've supported @stephenasmith when he's been big at @espn and when he hasn't, and when he's been right and when he's been wrong.But this, about Shohei Ohtani, is straight up racism at a time of dangerous anti-Asian violence.This requires an apology, and a suspension. Now. pic.twitter.com/dgYRUxWdvI— Keith Olbermann (@KeithOlbermann) July 12, 2021 「この発言について彼は謝罪すべきだし、停職処分になるべきだ。今すぐに」とオルバーマンは書き込み、連続投稿で次のように主張した。「たとえば黒人のアスリートや女性のアスリート、さらにはメディアの取材に応じることがないアスリートについてでも、誰かが少しでも同じようなことを言ったとしよう。そのコメンテーターは、今ごろ解雇されているだろう」 ===== スポーツビジネスグループのエリック・フィッシャーは「これは本当に醜い外国人嫌悪の発言だ。ESPNはこんな男に1000万ドルの年俸を払っているのか?」とツイートした。 This is just ugly and xenophobic. This what ESPN is paying $10 million a year for? https://t.co/vdSH5jGQRz— Eric Fisher (@EricFisherSBG) July 12, 2021 オレゴン州のKEZIニュースのアンドリュー・G・ハーブナーは、次のようにツイートした。「われわれは、国際的な競技とはNFL(全米プロフットボールリーグ)のようなものだと洗脳されてきた。アメリカ人は、外国人選手がメジャーリーグの『顔』になった、という現実が受け入れられないのだ」 The NFL has really bent the collective brain of how we think about international athletics. People legit can't fathom an international star being the face of an American League. https://t.co/tuIWLLP2me— Andrew G. Haubner (@A_G_Haubner) July 12, 2021 批判の声を受けて、スミスはツイッターで釈明した。「今朝のファースト・テイクの中で私が大谷について語った部分が、誤解されている。私が問題視しているのは大リーグの現状ではない。世界最高の選手の一部は、外国人選手だ」と彼は述べた。 「私が言ったのは、スポーツの市場価値や宣伝の問題だ。MLBのようにアメリカの一般市民との融合を目指すスポーツの場合、競技の魅力を向上させるという意味では、英語が話せた方が役に立つ」 大谷の「露出が足りない」とMLBを批判していた 「それ以上の意味は一切ない。野球は素晴らしい競技だが、野球を観る人々はNBA(全米プロバスケットボールリーグ)やNFLの観客よりもずっと高齢だとか、そういうことを話しただけだ。それ以上の意味はない。野球は国際的な競技で、国際的な魅力があるのは素晴らしい。それはみんなが分かっていることだ。だがアメリカでは、スーパースターならば英語を話せた方が断然、その競技を宣伝しやすくなる」 今回の発言では人種差別の反発を招いたが、スミスは大谷が嫌いなわけではない。それどころか先週は、MLBが十分に大谷のマーケティングを行っていないと批判したばかりだった。自分の番組で彼は、「野球ファンが彼のことを全て知っているのは、知っている。しかし、野球ファンでなければ、大谷のことを知らないかもしれない。それは、MLBにとって大きな問題だ!」と3分間シャウトしながら力説したのだ(東京スポーツ)。 「大谷翔平は、ベーブ・ルース以来の最強の野球選手と言っていい」とスミスは指摘し、「野球界は現代のベーブ・ルースを手に入れているのに、何をしているのか」と批判。「大谷翔平のコマーシャルを何回見たことがある?アナハイムにあるエンゼル・スタジアムの外で、大谷のユニホームを着ている人がどれだけいる?」と嘆いた。 大谷という逸材を得て、せっかく野球ファンを増やせるチャンスなのにそれができていない悔しさから出た発言だったようだ。 ===== Stephen A. Smith on Shohei Ohtani: "I don't think it helps that the number one face is a