「アメリカ社会」の記事一覧

混迷の時代に笑いの力を──トレバー・ノアが考えるコメディーの役割とは

<ノア曰く「コメディーは苦い薬を飲み下すためのスプーン1杯分の砂糖」だが、今年はかつてないほど「薬」が多いと言う> 今年の大混乱の文脈を読み解くのに誰よりも適したコメディアンがいるなら、それはトレバー・ノアだ。 政治風刺番組『デイリー・ショー』の司会者で南アフリカ出身のノアは、新型コロナウイルス危機からBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大事)運動まで、外出がままならないなかで現状を理解しようとする視聴者を代弁してきた。 物事がうまくいっていないときこそ、最もリラックスして番組に臨めると、...

悪気はないのに黒人差別となじられた寿司店オーナーの嘆き

<アトランタの高級寿司レストランが黒人カップルの入店を断ったのは「ドレスコード違反」のためだったのだが> ジョージア州アトランタで先週、ある黒人カップルが寿司レストランで食事をしようとして入店を断られ、人種差別だという騒ぎになった。入店を断った理由はドレスコード違反だったが、レストランのオーナーは本誌に対し、事態を悪化させたのは自分の責任だと語った。 問題の寿司レストランは、アトランタのバックヘッド地区にある「Umi」。カップルが入店を断られた時の様子を捉えた動画がツイッターに投稿され、ネット上で拡...

米大統領選、3日は各州の投票所に州兵部隊が派遣され厳戒態勢に

<選挙結果が判明後の混乱に備えるほか、投票システムへのハッキングに備えるサイバー部隊も投入される> 米ウィスコンシン州のトニー・エバーズ知事は29日、米大統領選投票日の11月3日、州兵を動員して投票所運営を支援することを明らかにした。 共和党現職のドナルド・トランプ大統領と民主党のジョー・バイデン前副大統領が激しく競っている今回の大統領選をめぐって、警察関係者は暴動も含む何らかの混乱が生じる可能性があるという懸念を示している。このため、全米各州で州兵部隊が動員されて、デモ行動に備えるほか、サイバーセ...

全米で最大2300万人が大都市から転出か コロナ禍によるリモートワーク普及で

米国では人口が少なく安価な地域での在宅勤務を選ぶ人が増える中、主要都市から郊外に移る人が増加する見込みだ。フリーランサーと雇用主をつなぐアップワーク社が29日、調査結果を公表した。 調査では、1400万─2300万人が転居予定であることが分かった。大都市からの移動を検討している人が多かった。 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を受け、公共交通機関で通勤し混みあった職場で働くことが危険になったことを踏まえると、こうした傾向は驚きでない。それでもここまで多くの人が転居予定であることは驚きだ...

バイデン「LGBTQ平等法、就任100日以内に成立目指す」

米大統領選の民主党候補であるジョー・バイデン前副大統領は、11月3日の大統領選で当選した場合、性的少数者(LGBTQ)を差別から保護する「平等法」の成立を最優先課題とし、就任後100日以内の署名を目指すとの公約を明らかにした。フィラデルフィア・ゲイ・ニュースとの電子メールによるインタビューで述べた バイデン氏はオバマ政権での副大統領時代から、LGBTQの権利擁護で指導的立場を取っている。 同氏は、当選したら平等を米国の外交の中心に据え、LGBTQの権利を国際的に拡大すると言明。「就任後100日間、平...

米フィラデルフィア市が夜間外出禁止令 黒人射殺事件の暴動収まらず

米東部のフィラデルフィア市は、現地時間28日午後9時から市内全域に夜間外出禁止令を発出した。警察官による黒人男性射殺に対する抗議行動が3日連続で暴動や略奪に発展する事態を鎮静させるため。 ケニー市長など幹部は、29日午前6時まで外出を禁止すると表明。フィラデルフィア警察によると、これまでに172人が逮捕され、警察官も53人が負傷した。 また市当局者は、27日には最大1000人が関与した大規模な略奪行為があったと明らかにした。 警察監督委員会トップは「こうした連中がやっているのはわれわれの貴重な資源を...

米大統領選、ミシガン州が投票所で「外から見える」銃携帯禁止 裁判所は認めず

米ミシガン州の裁判所は27日、11月3日の選挙の日に投票所で銃が見えるように携帯すること(オープン・キャリー)を事実上認める判断を示した。銃所有権を主張する人々の主張が認められた。 この裁判は、ミシガン州当局が、投票者への威嚇行為を防ぐため、投票所で外から見えるように銃を携帯することを禁止したことに対し、銃保有者団体が権力の悪用などとして仮差し止めを求めて起こしたもの。 同州は銃のオープン・キャリーを認めている州。しかし今月16日に、投票所や期日前投票所でオープン・キャリーを禁止する政令を出していた...

コロナ第3波で冬を迎える米国、シカゴの飲食店ではこたつが救世主に?

<外食産業を新型コロナからなんとか守るため、飲食店で屋外での食事をいかに楽しむかというアイデアを募集。日本のこたつ案が入賞した......> 寒さの厳しいシカゴ、コロナ対策として屋外での食事を模索 米国は現在、新型コロナウイルス感染症の第3波に見舞われていると言われている。9月には米国疾病予防管理センター(CDC)が、コロナ感染拡大には外食が関与しているとの調査結果を発表しており、外食産業は生き残りをかけて厳しい冬の到来となる。 夏の間は、これまでは欧州ほどなじみのなかった「テラス席」が、レストラン...

米フィラデルフィア、警察による黒人男性射殺で緊張続く 再び抗議デモ

米ペンシルベニア州フィラデルフィア西部ではナイフを持っていた黒人男性が警察に射殺された事件を受けて、27日夜も抗議デモが繰り広げられ緊張の高い状態が続いている。 26日に射殺された27歳の黒人男性ウォルター・ウォレスさんは精神疾患を患っていたという。事件を受けて暴動や略奪が発生。一夜明けた27日も数百人が人種差別に反対する抗議デモを行った。 この日の集会は前日と同様に平和的に始まったが、夜になって緊張が高まったため警察は商業地区の一部を封鎖した。NBCテレビ系列で放送されたニュースの映像にはウォルマ...

キリスト教福音派で始まった造反がトランプの命取りに

<トランプ政権の岩盤支持層はキリスト教の保守派だが、その白人信者の間に深刻な亀裂が生じている。大統領選の鍵を握る福音派内部では何が起きているのか> 間近に迫るアメリカ大統領選、その行方を左右するキーワードの1つが「2%」だ。ある試算によれば、4年前の選挙でドナルド・トランプを圧倒的に支持したキリスト教福音派のうち2%が、もしも心変わりして民主党候補ジョー・バイデンに一票を投ずれば、トランプに勝ち目はない。 もちろん机上の計算だが、4年前のトランプが激戦州ペンシルベニアを制したときの票差は、わずか4万...