「アメリカ社会」の記事一覧

アメリカを統合する大前提が「今回壊れた」可能性は何パーセントか

<アメリカのフェアネス(公平性)、イギリス・カナダとの違い、そしてカギとなるのは2026年だという発言も飛び出した。バイデン時代のアメリカはどうなるのか。フォーラム『新しい「アメリカの世紀」?』より(後編)> 「超大国アメリカの没落」など、「アメリカの世紀の終わり」はしばしば議論されてきたが、今後はどうか? 論壇誌「アステイオン」編集委員長の田所昌幸・慶應義塾大学教授と、同編集委員で特集責任者の待鳥聡史・京都大学教授、小濵祥子・北海道大学准教授によるオンラインフォーラム『新しい「アメリカの世紀」?』...

繰り返される衰退論、「アメリカの世紀」はこれからも続くのか

<トランプからバイデンへと代わるが、今後のアメリカはどうなるか。今回の「アメリカ衰退論」はこれまでと違うのか、アメリカ・ファーストとは何だったのか......。フォーラム『新しい「アメリカの世紀」?』より(前編)> 2021年1月20日、バイデン政権へと交代する。「アメリカの終焉」「超大国アメリカの没落」など、「アメリカの世紀の終わり」はしばしば議論されてきた。それでもアメリカの動向に世界がいまだに注目し続けていること自体は、現在も「アメリカの世紀」が続いていることを示唆している。 しかし、今後のア...

SNSは大統領を「検閲」していい

<ツイッター、フェイスブック、アマゾン。ほかにEC企業などもトランプ一派を排除する動きに出ている。テック企業の情報監視能力が議論の対象になる日はいずれやって来るが、今はその時ではない> ツイッターがトランプ米大統領の個人アカウントを永久停止し、フェイスブックも無期限凍結した。アップルとグーグルはそれぞれ、米連邦議会議事堂を襲撃した暴徒たちのたまり場と化していたSNS「パーラー」をアプリストアから削除した。 とはいえパーラーにとって最も大きな打撃は、アマゾンの決定かもしれない。同社がクラウド基盤の提供...

マジックマッシュルームを静脈注射した男性が多臓器不全、血液中でキノコが育っていた

<煮出した「お茶」を静脈注射したところ下痢や吐血の症状が。臓器損傷が確認され集中治療室に運ばれる羽目に> 幻覚作用のある「マジックマッシュルーム」の汁を静脈注射したアメリカ人男性(33)が、多臓器不全を起こして入院した。 入院は22日間に及び、このうち8日間は集中治療室(ICU)だった。病院側が検査を行ったところ、男性が摂取したキノコ「ミナミシビレタケ」が「血液の中で育っていた」という。 アリゾナ州フェニックスにあるクレイトン大学医学部の研究者たちが、コンサルテーション・リエゾン精神医学会の機関紙に...

ゴールデングローブ賞は時代遅れの差別主義? 英語5割未満で作品賞から排除

<各国の映画祭で絶賛された『ミナリ』がアカデミー賞の前哨戦で作品賞にノミネートされず> 昨年、韓国である映画『パラサイト』が米アカデミー賞で4冠を制し、大きな話題となった。世界中から今後の韓国映画に期待を寄せられているなか、ある映画の国籍をめぐって意見が分かれていることはご存じだろうか? 映画『ミナリ』は、1980年代アメリカ南部アーカンソー州の農場へ移民としてやってきたある韓国人家族の物語だ。アメリカンドリームをつかもうと土地を買い、様ざまな困難にいき当たろうとも希望を忘れず前を向き懸命に生きてい...

今のアメリカは「真ん中」が抜け落ちた社会の行きつく先

<アメリカ社会は「真ん中」が抜け落ちてしまった。「文化戦争」が激化し、共和・民主両党の支持者の一部が相手党を「国の脅威」と認定するまでになっている。論壇誌「アステイオン」93号は「新しい『アメリカの世紀』?」特集。同特集の論考「真ん中が抜け落ちた国で」を3回に分けて全文転載する(本記事は最終回)> ※第1回:労組に入らず、教会に通わない──真ん中が抜け落ちたアメリカ ※第2回:報道機関の「真ん中」の消失、公共インフラの惨状が深めた分断から続く 妥協を困難にする「文化戦争」 こうなると「真ん中」が抜け...

報道機関の「真ん中」の消失、公共インフラの惨状が深めた分断

<『ルポ トランプ王国』で話題の金成隆一氏は、アメリカ社会は「真ん中」が抜け落ちたようだとする。「真ん中」の2つ目は「パブリックの軽視」だ。論壇誌「アステイオン」93号は「新しい『アメリカの世紀』?」特集。同特集の論考「真ん中が抜け落ちた国で」を3回に分けて全文転載する(本記事は第2回)> ※第1回:労組に入らず、教会に通わない──真ん中が抜け落ちたアメリカから続く 真ん中が抜けたメディア メディアも、他者と出会える場としての中間集団と捉えることができないだろうか。メディアが多様な視点を伝えていれば...

労組に入らず、教会に通わない──真ん中が抜け落ちたアメリカ

<『ルポ トランプ王国』で話題の金成隆一氏は、豊富な有権者取材の経験から、アメリカ社会は「真ん中」が抜け落ちたようだとする。そしてその「真ん中」には3つの意味があるという。論壇誌「アステイオン」93号は「新しい『アメリカの世紀』?」特集。同特集の論考「真ん中が抜け落ちた国で」を3回に分けて全文転載する(本記事は第1回)> 私は2014年から4年半ほど、ニューヨークを拠点に各地を取材して歩いた。2015年11月以降はトランプ支持者を中心に有権者の取材に力を入れ、トランプ政権の発足後も定点観測を続けてい...

年明けのアメリカを待ち受けるコロナ「暗黒」フェーズ

<移動自粛の呼び掛けにもかかわらず23日には全米で100万人以上が空港を利用> クリスマスを直前に控えた今週23日、全米各地の空港を利用した旅行客数は100万人を超え、新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した今年3月以降では最高を記録した。 米運輸保安局(TSA)の最新データによると、23日に全米各地の空港の保安検査を通過した旅行客は119万1123人だった。この数字は、感謝祭後の日曜だった11月29日の117万人を超えて、感染拡大後では最高となった。 またクリスマス前の先週末には合計300万人が保...

コロナ対策を阻む「ワクチン忌避派」の壁──不信感の源は?

<安全性への疑問、反政府的態度、陰謀論──治験段階で90%以上の有効率を示し、開発成功に沸く米国だが、反ワクチンの動きで感染拡大が止まらない恐れが> 米大統領ドナルド・トランプの新型コロナウイルス対策(対策と呼べるものがあったかどうかも疑わしいが)は失敗続きだったが、超特急のワクチン開発だけは(功績の大半は民間企業にあるが)成功したと言えそうだ。まだ効果について結論を出すには早過ぎるが、少なくとも治験段階では製薬大手ファイザー製ワクチンが95%、政府から10億ドルの支援を受けたモデルナ製が94%で発...