「アメリカ経済」の記事一覧

景気はどん底なのにアメリカ株はなぜ上がる?

<GDPは3割減、失業率は11%で、コロナ患者数は世界最大で経済再開もままならないのに、投資家は何を考えているのか> 3月末、投資家たちが新型コロナウイルス感染拡大が経済に与える影響の大きさを察するや、株価はきりもみ状態に陥り、暴落した。 現在、ダウ工業株30種平均は、1月の水準から6%近く下落しているものの、おおむね1年前と同じ水準で取引されている。 S&P 500社株価指数も、前年8月より高値で取引され、年初から2.3%上昇した。 ナスダック指数に至っては、新型コロナウイルスによる暴落前の高値を...

急拡大中の米政府債務はトランプ政権下でどれだけ増えた?

<就任前には「8年間で債務を消し去る」と豪語したが、実際には膨らむ一方> 新型コロナウイルスが招いた経済危機への対応がまだまだ必要になりそうなアメリカだが、トランプ大統領が就任して以降、政府債務が大幅に膨らんでいる。 トランプは就任前に「今後8年間で」債務を消し去るとしていたのに、就任時の2017年1月に19兆9000億ドルだった連邦政府の債務残高は現在、6兆6000億ドル増えて26兆5000億ドルに。現在も大型のコロナ対策のため、国債発行が急増中だ。 既に財政出動は3兆ドルを突破しており、今年度の...

2度目のロックダウンで米企業10兆ドルの「債務爆弾」が破裂する

<コロナ前から過剰債務が懸念されていた米企業。FRBと米政府が行った巨額支援策も借金体質に拍車をかけた。今や資金繰りはパンク寸前だ> IMFは今年1月、新型コロナウイルスのパンデミックが始まる前から警告を発していた。アメリカをはじめ主要な経済大国は、世界経済の減速に対して十分な備えができていないと──。 この半年間にアメリカで起きたこと、つまりコロナ禍による大量失業と相次ぐ企業倒産を振り返ると、その崩壊の規模とスピードは「減速」などという言葉ではとても言い尽くせない。 しかもパンデミックはもう1つの...

金価格2000ドルの大台に迫る、不安からの逃避いつまで

<新型コロナ危機の広がりと経済回復の見通しの暗さから、投資家は実物資産である金や銀に資金を移している。つまり、先行きの暗さの反映だ> 金の取引価格は1オンス=1943.93ドルに達し2011年9月に記録されたこれまでの最高値を更新した。その後28日のアジアでの取引では、初めて2000ドルを記録した。 外出禁止令により企業の閉鎖が余儀なくされていた時期に、米国政府は、経済を維持して一時過去された労働者に所得を補償するために多額の資金を借り入れた。 これにより通貨の価値は下がり、相対的に金などの実物資産...

香港で事業行う米企業、9割が国家安全法に懸念 3割は事業移転も検討

米国商工会議所が13日に公表した調査では、香港で事業を展開する米企業の9割近くが中国が制定した香港国家安全維持法(国安法)を懸念し、約3分の1が香港からの資産や事業の移転を検討していることが分かった。 調査は7月6─9日に実施。米国商工会議所の183社(約15%)の会員から回答を得た。 調査では、国安法を「ある程度」懸念しているとの回答は36.6%、「非常に」懸念しているとの回答は51%だった。 また、国安法の内容がまだ公表されていなかった1カ月前よりも現在の方が懸念を強めているとの回答は約70%に...

米、フロリダなど複数州で記録的なコロナ感染続く 景気回復への期待しぼむ

米国では複数の州で新型コロナウイルスの新規感染者や死者が引き続き過去最多を更新しており、景気回復の期待がしぼみつつある。 携帯電話の位置情報から個人の動きを分析するウナキャストのデータによると、5月に経済再開に踏み出したアリゾナ、テキサス、フロリダ、ジョージア、サウスカロライナ各州の小売店への客足は他州よりも落ち込んだ。 8日には全米の新規感染者が6万人を超え、1日として過去最多を更新した。死者は2日連続で900人を上回った。 9日もフロリダ州で新規感染者が約9000人増えたほか、死者数は120人と...

コロナ恐慌がバイデンを変えた……目覚めた「眠そうなジョー」はルーズベルトを目指す

<いま必要な処方箋は新ニューディール政策だ──そんな熱い信念が穏健派の前副大統領を突き動かす> 今年4月末、新型コロナウイルスが全米をパニックに陥れ、大統領選に向けた選挙運動がほぼ停止状態に追い込まれた時期に、民主党の指名候補に確定しているジョー・バイデン前副大統領はオンライン上で経済顧問を招集した。 デラウェア州の自宅地下室に缶詰めになり、もっぱらインターネットを通じて有権者に呼び掛ける日々。考える時間はたっぷりあった。熟慮の末にバイデンは彼らしくない結論に至った。中途半端ではだめだ、もっと大きな...

「バイデン大統領」に備える投資家 ドル売りに米株保有の圧縮も

米大統領選で野党・民主党の候補指名を確定させたバイデン前副大統領の支持率が、現職のトランプ氏を上回り続けている状況を受け、一部の投資家はバイデン氏が勝利する展開に備えつつある。 11月3日の本選までまだ4カ月残っており、さまざまな変化が起こり得る。多くの投資家の目がなおも、回復がようやく始まった米経済が新型コロナウイルスの感染再拡大からどんな影響を受け得るのかに向けられているのも確かだ。 それでも資産運用担当者の中には、既にバイデン氏当選の可能性を見越して、ドルを売ったり、米国株の保有規模を圧縮した...

新型コロナで追い込まれるカジノ業界 ラスベガスのピラミッド型ホテルが解体へ?

<ラスベガスの代表的なカジノホテル「ルクソール」に廃業の噂が......コロナショックでラスベガスの景観が激変する> テーマパークのようなカジノリゾートが集まるラスベガスのなかでも、とりわけ威容を誇るピラミッド型ホテルが人気のカジノホテル「ルクソール・リゾート&カジノ」が、近く廃業するのではないかと見られている。親会社のMGMリゾーツ・インターナショナルが同ホテルの解体を検討していることが報じられた。 ルクソールは、同系列のカジノホテル「エクスカリバー」とともに、ここ5年ほど、廃業の噂が囁かされてき...

米、白人と黒人との失業差が過去5年で最大に

米国で黒人と白人の失業率の格差が過去5年間で最大に広がったことが分かった。 それによると、6月の白人の失業率は2.3%ポイント改善し10.1%だったのに対し、黒人の失業率は1.4%ポイント改善の15.4%となり、両者の格差は5.3%ポイントと2015年5月以降で最大となった。 新型コロナウイルスの感染拡大は過去最長の景気拡大に終止符を打つとともに、とりわけ黒人やヒスパニック系などの有色人種や女性などの労働者を直撃している。 昨年8月時点で、黒人の失業率は5.4%と過去最低を記録し、黒人と白人の失業率...