「アート」の記事一覧

オークションで「至宝」を見抜き、競り勝つために必要なもの

<ヘミングウェイの書簡、ナポレオンの死亡報告書、エディソンの試作品......。なぜ次々と大発見ができるのか。史料文書のプロ、ネイサン・ラーブが『歴史の鑑定人』に綴った歴史的至宝にまつわるミステリアスな物語> インターネットオークションやフリマアプリが身近な今、歴史上の偉人が書いた文書や著名人が使っていた物品を手に入れるのは、さほど難しくないようにも感じられる。 けれども、画面の中で見つけたそれらは、本当に真正品(ほんもの)だろうか。そんなに簡単に見極められるものだろうか。 『歴史の鑑定人――ナポレ...

環境破壊への警鐘を鳴らし、見る人の心を揺さぶるアート作品たち

<立ち枯れた木々、海中に沈む彫刻の森、ボートから眺める作品群など。芸術の力で人々に行動を呼びかける9作品> アートの世界では、作品を介して気候変動や環境問題への関心を高めようという動きが出ている。作品から何かを感じてもらえれば、解決に向けた行動や自然との関係の再構築につながるはずと作家たちは期待している。 ===== 01. 『ゴースト・フォレスト』 マンハッタン(ニューヨーク) ROBERT NICKELSBERG/GETTY IMAGES ゴースト・フォレストとは、海水面の上昇、ハリケーンや干ば...

日本で「食えている画家」は30~50人だけ 完売画家が考える芸術界の問題点

<15年以上のキャリアの中で描いた約700枚の絵を完売させ、その作風は唯一無二と評される洋画家の中島健太氏。「『絵描きは食えない』を変えたい」という彼はこのたび、『完売画家』(CCCメディアハウス)を上梓した。日本の芸術界の現状、業界で生きるために必要なこと、これからの芸術とビジネスの在り方について、赤裸々に綴った本書から「はじめに」を抜粋する> ■はじめに 「絵描きは食えない」を変えたい――700以上のご縁 本書は現役プロ画家の僕が、「日本の芸術界(以下、業界)の現状」「業界で生きるために必要なこ...

大谷翔平はなぜいつも楽しそうなのか…自らを「開花」させる86の言葉、ほか【各出版社イチオシ4冊】

<『東京藝大で教わる西洋美術の見かた』『大谷翔平86のメッセージ』『教養としての地理』......各出版社がいま最もおすすめする4冊を紹介> 各出版社の「これはぜひ推したい!」という新刊本を紹介。発行に携わった出版社の担当者たちが、それぞれの本のエッセンスやおすすめのポイントなどをご案内します(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)。 『東京藝大で教わる西洋美術の見かた』 著者:佐藤直樹 出版社:世界文化社 (※画像をクリックするとアマゾンに飛びます) 芸術系の最高...

圧倒的に保守的な土地で、「多様性」を前面に掲げて大成功した美術館

<ウォルマート創業家がアーカンソー州の田舎に造った美術館は、社会正義をワイルドに目指す> クリスタルブリッジズ・アメリカンアート美術館は、2011年11月11日の開館当初から大きな話題を呼んできた。アメリカにこれほどの規模の美術館が誕生するのは数十年ぶりだったし、設立したのは世界最大の小売業ウォルマートの創業家当主アリス・ウォルトンだ。 いかにもお金をかけた独創的な建築は、超有名建築家のマシェ・サフディが手掛けた。 コレクションにもお金がかかっている。例えばウォルトンは3500万ドルを投じて、アメリ...

文化財の保存と公開、そのジレンマをデジタルで解決した『巨大映像で迫る五大絵師 -北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界- 』展の凄さ

<いままでにない迫力満点の絵画鑑賞体験を提供するデジタルアート展が開催中。そのダイナミズムに注目が集まりがちだが、美術館や博物館が長らく抱えていた「矛盾」を解消しうる技術を採用している> 日本画の代表ともいえる浮世絵や金屏風、そして金襖絵の数々を、巨大スクリーンに映し出すデジタルアート展『巨大映像で迫る五大絵師 -北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界- 』が、東京・大手町三井ホールにて、7月16日から開催されている。 解説シアターで作品の見るべきポイントをナレーションとともに紹介された後、葛飾北斎の『...

女子学生を美醜でランク付けした中国「アート」作品のひどい言い分

<言論の自由がないのにこれはいいの?と思うような問題作品を中国の権威ある美術館が展示した。しかもこのアーティストは確信犯だ> 中国・上海の現代アート専門の美術館が、ある男性アーティストの映像作品を展示したことで厳しい批判にさらされている。撮影された女性たちを「美しさ」の順にランク付けする作品だったからだ。 問題となったのは宋拓(ソン・ター)の作品「校花」で、「Uglier and Uglier(もっと醜く)」という英語タイトルが付いている。2013年にとある大学の構内で通りがかった女子学生たちを撮影...

話題のG7首脳ごみアート「リサイクルモア山」

G7サミットが開催された英南西部の町コーンウォールに、6月11日の開幕より一足早く各国首脳が勢ぞろいした。 丘の上に現れたのは、電子機器の廃棄物を使って首脳の顔をかたどり、リサイクルの重要性を訴えるアート作品。 歴代米大統領の顔が並ぶ米サウスダコタ州のラシュモア山の彫刻と構図が似ており、「リサイクルモア山」と命名された。 イギリスでは今年11月に北部グラスゴーでCOP26が開催されるが、先日には西部ニューブライトンの浜辺に「溶ける」子供たちが出現したばかり(関連記事はこちら)。 13日に閉幕し、共同...

「演劇・音楽」分野に蔓延する差別 クラシック界に生きる黒人が起こした行動

<黒人の作曲家・歌手の筆者が、シェークスピア作品でR&Bオペラをつくった訳。黒人パフォーマーには何より活躍の場が必要だ> 私はヒップホップ作曲家であり、オペラ歌手でもある。出身は、クラシック音楽とは縁遠いシカゴのサウスサイド。R&Bやソウル、ジャズ、ゴスペル、ヒップホップのほうが身近な存在だったが、縁あってオペラの世界に進むことになった。 大学入学のために歌唱の実技試験を受けたときのこと。私の声質はクラシック音楽に向かない「ゴスペル的」な声だと白人教授たちは言ったが、有力な黒人教授が異を唱えて私を評...

「韓国っぽ」なお菓子からおばあちゃんの手書き文字まで 無料ハングルフォント続々と

<フォントにはデザインの美しさだけでなく、歴史的な思いも込められていた> ここ数年、韓国ではハングルのフォントの無料配布がブームである。とくに10月9日の「ハングルの日」前後には様々な企業が自社でデザインしたフォントを無料配布するニュースを見かけることが多い。 「ハングルの日(한글날)」は、1927年に韓国で制定された。1970年から1989年まで祝日だったが、1990年からは平日になっていた。しかし、2012年に休日再指定案が発議され、2013年には休日として復活している。趣旨としては、ハングルを...