「エネルギー」の記事一覧

「脱炭素社会」実現に日本政府動き出す 再生エネルギーはコストと産業育成で課題も

日本がようやく「脱炭素」に重い腰を上げた。産業としても期待される洋上風力などの再生可能エネルギーを主力電源と位置付け、育成に本腰を入れる。 ただ、電力の「安定供給」のためには、蓄電池など島国日本にとって必須な技術の確立を急ぐ必要があるほか、原発再稼働の議論は避けて通れない現実もある。他国に遅れをとっている現状、この目標を掲げなければ、国際社会での活動がままならなくなる懸念に背中を押された格好だ。 日本政府はこれまで「2050年までに80%削減」や「50年にできるだけ近い時期に脱炭素社会を実現できるよ...

オーストラリアで太陽光発電し、シンガポールに送電するプロジェクトが進行中

<オーストラリアに建設される世界最大の太陽光発電所で発電した電力を東南アジア地域に供給するという壮大なプロジェクト「オーストラリア-アセアンパワーリンク」が、着々と進行している......> 豪州に建設される世界最大の太陽光発電所で発電した電力を世界最大のバッテリーに貯蔵し、世界最長の海底電力ケーブルを通じて東南アジア地域にこれを供給するという壮大なプロジェクト「オーストラリア-アセアンパワーリンク(AAPL)」が、着々と進行している。 世界最大1万2000ヘクタールの太陽光発電所 投資額が220億...

世界の発電、今後10年で太陽光が「新たな王様」に= 国際エネルギー機関

国際エネルギー機関(IEA)は13日に公表した年次の世界エネルギー見通しで、太陽光発電が今後10年の再生可能エネルギーの供給拡大をけん引すると予想した。現在と条件が変わらないという前提で、再生エネは発電量全体の伸びの80%を占めると見込む。 IEAは既に発表された政策や目標を反映する中心的シナリオとして、再生可能エネが2025年までに石炭に代わり、最大の電力供給源になるとの見通しを示した。 太陽光と風力の世界の発電量に占める割合の合計は2019年の8%から30年には30%近くまで上昇する見込み。太...

ロシアの毒殺未遂にメルケルが強気を貫けない理由

<メルケル独首相はナワリヌイ氏の毒殺未遂について、ロシア政府を非難──だが両国を結ぶ大規模パイプライン事業の存在がさらに強いメッセージを発信する障害に> ロシアの反体制活動家アレクセイ・ナワリヌイに毒物が使用された事件は、国際社会に厄介な問題を突き付けている。ロシア政府に強いメッセージを発信するにはどうすればいいのか、という問いだ。 ナワリヌイは、シベリアからモスクワに向かう旅客機の中で意識不明の重体となった。旅客機は緊急着陸し、ナワリヌイはシベリアのオムスクにある病院に入院。その後、家族らの希望で...

コロナで需要急減、「ピークオイル」が現実になる?

<原油価格はどうなるか、エネルギー関連投資はどうなるか。パンデミックが石油の構造を大転換させるかもしれない、これだけの理由。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 石油業界は史上まれにみる激動期を経験した後、徐々に回復しつつある。今年3~4月には、需要の落ち込みと供給過剰、貯蔵能力の限界に強烈な投機的売買が重なり、一部の原油先物価格はマイナスに転落した。だが現在、需要は回復に転じ、供給は抑制されている。 だからと言って、危機を脱したわけではない。石油生産者にとって、最大のリスクは景気循...

いまだ石炭重用する日本、「7つの業界」がエネルギー政策に大きく関与 英団体が調査

英国の非営利組織インフルエンスマップはこのほど、国内総生産(GDP)の1割に満たないごく一部の業界が、日本の気候変動・エネルギー政策に大きな影響を与えているとする調査をまとめた。 日本の50の主要な経済・業界団体を選出して検証したもので、気候変動・エネルギー政策への関与の度合いをそれぞれ点数化した。 ロイターが事前に入手した調査報告書は、鉄鋼、電力、自動車、セメント、電気機器、 石油・石油化学、石炭関連の7つの産業が業界団体を通じて積極的に国の政策に働きかけていると指摘。「パリ協定と整合する気候変動...

南シナ海でやりたい放題の中国、ベトナムいじめが止まらない

<中国が本格化させる海洋資源開発つぶしでベトナムが莫大な補償金を負担させられている> 中国は、南シナ海に人工島を造成したり、軍事施設を建設するなどして、広大な海域の実効支配を進めてきた。沿岸国が進める海洋資源開発プロジェクトも、あの手この手で中止に追い込んできた。そのせいでベトナムは、莫大な補償金を支払う羽目にまで陥っている。 業界関係筋によると、国営石油最大手ペトロベトナムは中断していた資源開発プロジェクトの終了に伴い、事業パートナーであるスペインのエネルギー大手レプソルとアラブ首長国連邦(UAE...

ブラックホール爆弾から無限のエネルギーを取り出すのは夢じゃない

<ブラックホールに投入したエネルギーが増幅されて戻ってくる、その連鎖反応を利用した爆弾と、それを利用した発電の基礎となる物理現象を裏付ける研究が発表された> 回転するブラックホールは、周囲の時間と空間を引きずりこむほどの巨大な自然の力だ。ブラックホールをなんらかのエネルギー源として利用できないかと考えるのは当然だろう。数理物理学者のロジャー・ペンローズは1969年、まさにそのための方法として、のちに「ペンローズ過程」と呼ばれるようになる理論を提唱した。 高度に進んだ文明(異星人や未来の人類)なら、こ...

反米同盟の再構築に向けて、中南米の左派政権に接近するイランを注視せよ

<ベネズエラをはじめ、かつて蜜月だった中南米諸国の左派政権との関係を復活させようとイランが動き出した> 新型コロナウイルスのせいで世界中の空港に閑古鳥が鳴くなか、4月下旬にイランが南米ベネズエラへの旅客機運航を再開した。石油業界筋によれば、さびついた製油所の操業再開に必要な資材や人材に加え、ニコラス・マドゥロ政権の治安部隊を訓練する軍事顧問団や軍用ドローンも運んでいる。その対価として、帰国便に5億ドル相当の金塊が積み込まれたとの報道もある。 5月にはガソリン満載のタンカー5隻がイランの港を出た。こち...

影から電気を生成する装置が開発される

<影がもたらす輝度差を間接的な動力源として活用する新たな発電手法が開発された......> 一般的な太陽電池は、周囲の光を動力源に用いて発電するため、影があると発電効率が低下する。しかしこのほど、影がもたらす輝度差を間接的な動力源として活用する新たな発電手法が開発された。 シンガポール国立大学(NUS)の研究チームは、光と影との輝度差によって、明るい部分と影の部分との間に電位差を促し、これによって電流を生じさせる「影効果発電装置(SEG)」の開発に成功した。一連の研究成果は、2020年4月15日にイ...