「グローバル化」の記事一覧

D・アトキンソン「日本の観光業復活は『検査』に懸かっている」

<世界の観光業はコロナ禍で大打撃を受けているが、人が旅をやめることはない。今後は富裕層から順に回復していくだろう。ただし、日本は「観光立国4条件」を満たす国だが決定的な問題がある。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」より> コロナ禍で脱グローバル化が起こるという議論があるようだが、そんなことは起こり得ないだろう。これまでにもペストやコレラなど、パンデミック(世界的大流行)は何度も起こったが、グローバル化が止まったことはかつて一度もなかった。 観光には「人の移動」が前提となるが、人類はある意味で...

コロナで需要急減、「ピークオイル」が現実になる?

<原油価格はどうなるか、エネルギー関連投資はどうなるか。パンデミックが石油の構造を大転換させるかもしれない、これだけの理由。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 石油業界は史上まれにみる激動期を経験した後、徐々に回復しつつある。今年3~4月には、需要の落ち込みと供給過剰、貯蔵能力の限界に強烈な投機的売買が重なり、一部の原油先物価格はマイナスに転落した。だが現在、需要は回復に転じ、供給は抑制されている。 だからと言って、危機を脱したわけではない。石油生産者にとって、最大のリスクは景気循...

新自由主義が蝕んだ「社会」の蘇らせ方

<ボリス・ジョンソンや小池百合子などがコロナ禍を機に福祉重視へと舵を切るなど、新自由主義は変更を迫られつつある。だが「社会」を立て直すにはさらなる一手が必要だ。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 今回の新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)は、1980年代以来、小さな政府と市場の自由、個人の選択と自己責任を強調して世界を席巻してきた新自由主義に、二重の意味で大きな変更を迫っている。 1つは、感染症の拡大を防ぐために国家の役割が重要になったということだ。例えばボリス・ジョン...

コロナ不況でも続く日本人の「英語は不可欠」という幻想

<2008年の経済危機後、英語使用は減少したが、「グローバル化が進み、ますます英語を使う機会が増える!」という声一色だった。おそらく今回も「英語熱」の感染拡大は続くが、それでいいのか。本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集より> 英語使用・英語教育の観点から、グローバル化の行方を考えたい。英語使用ニーズを研究してきた筆者からすると、コロナ禍は英語関連業界への逆風となるだろう(英語嫌いの人には福音かもしれないが)。ニーズが減るのはほぼ確実だからだ。 仕事で英語が必要になるか否かはさまざまな要因...

コロナで「脱グローバル化」なんてあり得ない──は本当か?

<人と物の往来が途絶えた今、欧米では「グローバル化」の行く末が盛んに論じられている。いつか元通りになるのか、それとも世界秩序は形を変えるのか。例えば、コロナ禍で大打撃を受けた観光業はどうなるのだろうか> 『コロナ後の世界』(文春新書)、『アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド』(日経BPムック)、『コロナショック・サバイバル 日本経済復興計画』(文藝春秋)......。 新型コロナウイルス感染症が世界を覆い尽くし、その長期化が明らかとなる中、コロナ時代を展望した書籍が人気を博している。 雑誌や...

コロナでグローバル化は衰退しないが、より困難な時代に突入する(細谷雄一)

<コロナ禍で人と物の往来が止まり、世界は「脱グローバル化」していくとも言われるが、どんな影響があるのか。11人の識者がその行く末を占う本誌「コロナと脱グローバル化 11の予測」特集から、細谷雄一・慶應義塾大学教授の論考を公開。ナショナリズムとグローバリズムは振り子のように推移してきた──> 国境を越えた人の往来が消えた。新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻化していた3月から4月にかけては、グローバルなサプライチェーン(原材料や部品の調達から製造、消費者の手に届くまでの流れのこと)が機能麻痺をした。...