
混迷の時代に笑いの力を──トレバー・ノアが考えるコメディーの役割とは
<ノア曰く「コメディーは苦い薬を飲み下すためのスプーン1杯分の砂糖」だが、今年はかつてないほど「薬」が多いと言う> 今年の大混乱の文脈を読み解くのに誰よりも適したコメディアンがいるなら、それはトレバー・ノアだ。 政治風刺番組『デイリー・ショー』の司会者で南アフリカ出身のノアは、新型コロナウイルス危機からBLM(ブラック・ライブズ・マター=黒人の命は大事)運動まで、外出がままならないなかで現状を理解しようとする視聴者を代弁してきた。 物事がうまくいっていないときこそ、最もリラックスして番組に臨めると、...