「サイエンス」の記事一覧

科学者と名乗ると「外国ではカッコいいと言われる」(一流科学者・覆面座談会)

<どうすれば日本の科学界は復活できるのか。覆面座談会の後半では、教育コストを渋ることの致命的損失や足りない予算を調達する方法、「科学者」イメージを更新する必要性などについて語ってもらった。本誌「科学後退国ニッポン」特集より> 日本は「科学後進国」なのか。日本の研究・教育環境と海外との違い、そこから見える問題点と解決策とは。 アメリカやイギリスの一流大学や研究所で勤務経験があり、現在は東京大学や東京工業大学で助教、准教授として働く30代後半の研究者、仮名「ダーウィン」「ニュートン」「エジソン」と、国内...

日本の科学者は「給料安い」「ポンコツ多い」(一流科学者・覆面座談会)

<日本で科学の危機が叫ばれて久しいが、海外経験豊富な研究者たちはどう捉えているのか。4人の日本人科学者に集まってもらい、「選択と集中」など日本の科学界の問題点、欧米との絶望的な格差、あるべき研究費の使い方について語ってもらった。本誌「科学後退国ニッポン」特集より> 日本は「科学後進国」なのか。日本の研究・教育環境と海外との違い、そこから見える問題点と解決策とは。 アメリカやイギリスの一流大学や研究所で勤務経験があり、現在は東京大学や東京工業大学で助教、准教授として働く30代後半の研究者、仮名「ダーウ...

自然科学系ノーベル賞に根強い「白人男性偏重」

<優秀な女性や黒人を冷遇する科学技術界と社会の時代錯誤な悪弊に終止符を> 2007年、筆者はスウェーデン王立科学アカデミーのノーベル化学賞の選考で助言した関係で授賞式に招かれた。受賞者と同じホテルに滞在し、「知る人ぞ知る」存在だった彼らが一躍「時の人」になるのを目の当たりにした。 例年10月上旬の発表直後から受賞者は世界中で講演に引っ張りだこ。12月の授賞式前後の1週間はスウェーデンの首都ストックホルムで取材攻勢に遭い、王室の人々と懇談。その様子がテレビ放映される。 科学者と彼らの研究が世間の注目を...

千人計画で「流出」する日本人研究者、彼らはなぜ中国へ行くのか

<世界中から優秀な頭脳を招致する中国の国家プロジェクトが話題だが、既に日本の研究者の100人に1人が米中で活動している。この流れを変えるにはどうすべきか。本誌「科学後退国ニッポン」特集より> 古くは電機メーカーの技術者から近年はスポーツ選手やアニメ制作者まで、有能な人材の海外流出は形を変えながら繰り返しメディアをにぎわせてきた。 その最新事例が中国政府の推進する「千人計画」。世界中から優秀な頭脳を招致するという野心的な国家プロジェクトによって多くの日本人研究者が中国に奪われ、研究成果が軍事転用される...

ノーベル物理学賞、英独米3氏に ブラックホール研究の成果で

スウェーデンの王立科学アカデミーは6日、2020年ノーベル物理学賞をブラックホールの研究で成果を上げた英国のロジャー・ペンローズ氏とドイツのラインハルト・ゲンツェル氏、米国のアンドレア・ゲズ氏に授与すると発表した。 英オックスフォード大教授のペンローズ氏はブラックホールがアインシュタインの一般相対性理論に基づいて形成されることを数学的手法を用いて証明。マックス・プランク研究所と米カリフォルニア大バークリー校に務めるゲンツェル氏と、同大ロサンゼルス校のゲズ氏は銀河系の中心部の星周辺に目に見えない非常に...

世界最大3200メガピクセルのデジタル写真の撮影に成功

<米スタンフォード大学が運営するSLAC国立加速器研究所の研究チームは、世界最大のデジタル写真の撮影に初めて成功。南米チリに建設中のベラ・ルービン天文台に設置される望遠鏡に組み込まれる...... > 米国エネルギー省(DOE)傘下で米スタンフォード大学が運営するSLAC国立加速器研究所の研究チームは、世界最大となる3200メガピクセル(32億画素)のデジタル写真の撮影に初めて成功した。 約24キロ先のゴルフボールが見える この画像は、フルサイズでの表示に4Kテレビの超高精細ディスプレイ378台を必...

どれだけ長生きできるかはお金で決まる? 東京、大阪エリア別の「いのちの格差」

<経済力だけではなく、健康への意識や学歴も寿命に関連していると考えられる> 日本は世界有数の長寿国だが、寿命には地域差がある。2016年の都道府県別の健康寿命を見ると、最長と最短の県の開きは男性で2.0年、女性で2.7年となっている。 男女とも首位の山梨県では、高齢者の孤立を防ぐ「無尽」という地域ネットワークがあるという(「健康寿命、なぜ地域に差?」朝日新聞、2018年3月9日)。男性3位、女性2位の静岡県では、緑茶を飲む習慣があるためではないかと言われている(同上)。どれほど長生きできるかは、地域...

米科学誌が初めて特定候補支持を表明、「事実に基づいた政策」を推進してきたとバイデンに

<創刊175年で初めて。エビデンスと科学を無視しているとトランプを批判。一方トランプは「そろそろ涼しくなる」と......> 米科学誌サイエンティフィック・アメリカンが創刊175年の歴史上初めて、米大統領選の特定候補への支持を表明した。応援するのは民主党のバイデン候補だ。 同編集部は「国民の健康と経済、環境を守るべく事実に基づいた政策」を推進してきたとして、バイデンを高く評価している。 一方、再選を目指すトランプ大統領については、エビデンスと科学を無視した不誠実な新型コロナウイルス対策によって19万...

過去6600万年の地球の気候の変遷が初めてまとめられる

<6600万年にわたる地球の気候の変遷が、国際研究チームによって初めてまとめられた...... > 6600万年にわたる地球の気候の変遷が、国際研究チームによって初めてまとめられ、地球の公転軌道の周期的変動といった自然の要因による気候変動よりも、温室効果ガスの排出によって将来予測される温暖化のほうがはるかに大きな影響をもたらすおそれがあることがわかった。 米カリフォルニア大学サンタクルーズ校(UCSC)、独ブレーメン大学海洋環境科学センター(MARUM)らの国際研究チームは、6600万年の地球の気候...

コロナ対策に成功した国と失敗した国を分けたもの──感染症専門家、國井修氏に聞く

<『人類VS感染症――新型コロナウイルス 世界はどう闘っているのか』を上梓した感染症対策の第一人者・國井修氏が、各国のコロナ対策を徹底検証。何をもって「成功」と言えるのか。日本は成功例と言えるのか?> 新型コロナウイルスの第二波が各国を侵食し始めるなか、第一波の対策から学べることは何だろうか。このほど、ジュネーブに本拠を置く国際機関で感染症対策を率いる國井修氏(「グローバルファンド〔世界エイズ・結核・マラリア対策基金〕」戦略投資効果局長)が、新著『人類VS感染症――新型コロナウイルス 世界はどう闘っ...